ファッション

超リアルな「アパレル製造原価」を解説、その内訳とコストアップ上昇の影響

有料会員限定記事

 原料・素材や輸送費の高騰、円安など、衣料品生産のコストは上がっていると言われているが、そもそも衣料品の製造原価はどうなっているのか。また、それぞれの上昇はどの程度、衣料品価格に影響するのか。今回、繊維商社や関係者らの協力を得て、中国生産のチノパンを例に取り、かなりリアルな製造原価を算出した。

店頭価格(予定)1万2000円の商品に対して、製造原価率は35%、ロット数は1000枚。いずれもセレクトショップなどで販売するアイテムの、非常にベーシックな設定だ。日本で流通する全アパレル製品の9割以上が海外生産だ。縫製コストを抑えられる一方で、海外生産ならではのコストや経費も多数発生する。実際にはどういったコストがかかっているのだろうか。デザインやパターンなどの共通コストのほか、海外生産の場合は関税、輸送費がかかる。

 だが今回、コスト面で最も大きな影響を与えるのが為替だ。素材などを含めた生産コストは約3000円。為替が20%上昇すれば、それだけで600円のコスト要因になる。商社・OEM会社の手数料である420〜840円のすべて、あるいは大半が吹っ飛ぶ。

この続きを読むには…
残り1105⽂字, 画像5枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。
最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2024-25年秋冬のトレンド総まとめ 鍵は「退屈じゃない日常着」

4月15日発売の「WWDJAPAN」は、毎シーズン恒例のトレンドブックです。パリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨーク、そして東京の5都市で発表された100以上のブランドから、アイテムや素材、色、パターン、ディテール、バッグ&シューズのトレンドを分析しました。豊富なルック写真と共にお届けします。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。