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オンワードHD22年2月期 国内事業は営業黒字に転換

 オンワードホールディングス(HD)の2022年2月期連結業績は、売上高が前期比8.5%減の1684億円、営業損益が10億円の赤字(前期は201億円の赤字)、純損益が85億円の黒字(同231億円の赤字)だった。近年進めてきたグローバル構造改革(不採算事業・店舗の撤退や欧州事業の整理)の成果で営業赤字幅が大きく改善した。ただ22年1月中旬以降の新型コロナ急拡大で来店数が激減し、10億円の営業黒字予想(21年10月発表)には届かなかった。最終黒字には、固定資産売却益179億円をはじめとした特別利益213億円が寄与した。

 国内事業の営業損益は、前期の123億円の赤字から13億円の黒字に転換した。主力のアパレル事業は12億円の営業赤字だったが、前期(132億円の営業赤字)からは大きく赤字幅を縮めた。構造改革による利益率の改善に加え、ECなどの在庫を店舗に取り寄せて試着・購入できる「クリックアンドトライ」の導入拡大も一定程度寄与した。4月6日時点で278店舗に導入しており、これらの店舗の22年3月度売上高は導入前の前年同月と比較して平均18%程度伸長した。「欲しい商品やブランドが近くの店にない地方のお客さま、展開が少ないサイズをお求めのお客さまなどからのニーズは大きい」と保元道宣社長。ライフスタイル事業は売上高が同8.7%増の379億円、営業利益が189%増の25億円と堅調に伸ばした。

 海外事業は、事業整理により売上高は前期比50.5%減と半減したが、営業損益は14億円の赤字で、前期(67億円の赤字)から改善した。連結EC売上高は前期比6.3%増の431億円。店舗との在庫一元管理システムの稼働により、欠品による販売機会ロスを抑制した。

 23年2月期連結業績は、売上高が前期比微増の1687億円、営業損益が21億円の黒字、純損益が17億円の黒字を予想する。

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