ビジネス

ファストリ傘下のプレミアムデニム「Jブランド」が21年春で卸販売を停止

 ファーストリテイリングは、傘下に持つプレミアムデニムブランド「Jブランド(J BRAND)」の卸販売をやめ、グループ内の店舗で販売する直販型ビジネスに切り替える。2021年夏物から実施する。現状は、本国のアメリカや日本を含む世界20カ国以上で2000以上の百貨店やセレクトショップに卸販売している。

 「Jブランド」単独のECやアメリカ・カリフォルニアにある直営店1店も閉鎖予定。今後は「ユニクロ(UNIQLO)」や「セオリー(THEORY)」など、同グループが抱えるブランドの店舗内やEC内での販売が考えられるが、「具体的にどのブランドの店舗やECで扱うかは未定」(ファーストリテイリング広報担当者)という。「(ジーンズを取り巻く)市場環境は厳しさを増しているが、今回の戦略転換によって、再び活力あふれるブランドの姿を取り戻す」と、Jブランドの会長を務める柳井一海ファーストリテイリング上席執行役員はコメントしている。ファーストリテイリングは今後も、16年にロサンゼルスに開設したジーンズイノベーションセンターで、サステナブルで革新的な次世代デニムの開発を「Jブランド」を含め進めていくという。

 「Jブランド」は05年にロサンゼルスで創業し、2000年代のプレミアムデニムブームをけん引。その後、投資会社による買収を経て、12年11月にファーストリテイリングが株式の80.1%を2億9000万米ドル(今日現在の為替レートで298億円)で取得していた。

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