ファッション

インターナショナルギャラリー ビームスの2020-21年秋冬 手仕事を感じるニットアイテムを強化

 インターナショナルギャラリー ビームス(INTERNATIONAL GALLERY BEAMS)の2020-21年秋冬は「足元からコーディネートを考える」シーズンとして、以前から取り扱いのあるハイブランドのバッグ&シューズのセレクトを強化した。1年ぶりに「マノロ ブラニク(MANOLO BLAHNIK)」のシューズのオーダーを再開し、小花柄のショートブーツなどを買い付けた。「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」ではバッグの品ぞろえを1型から3~4型に増やした。

 ウエアではここ数シーズン、ニットを強化品番に掲げて、丁寧なハンドメードの長く着られそうなブランドのアイテムを買い付けた。今秋冬は、「ロロピアーナ(LORO PIANA)」のカシミアを90%使用した「レタンヌ パリ(LETANNE PARIS)」の汎用性の高いロングガウンや、「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」のメインアシスタントだった女性が手掛ける「メリル ロッゲ(MERYLL ROGGE)」の幾何学柄のニットなどをセレクトした。

 インターナショナルギャラリー ビームスは、2018年に店舗が3フロアから2フロア構成になったのを機に、1ブランドあたりのSKUを減らし、見せたい商品をより明確にしたVMDを意識してきた。さらに片桐恵利佳ディレクターいわく、「ここ2年くらいお客さまの購買傾向を見ていると、先物買いではなく目的意識を持った実需のご購入が増えている」という。このことからブランド単体ではなく、着用シーンがより具体的にイメージできるブランドミックスのコーディネート提案をあらためて強化した。他社との差別化を図り、店頭に足を運ぶ意味を見出してもらうためにも「シーンに合わせて、靴やシューズまでご提案できた方がいいと感じた」ことが、今シーズンのテーマにもつながっている。

 さらに2020年春夏に買い付けた「ドゥ ボキー(DOU BOCHI)」や「レ バカンス ディリーナ(LES VACANCES D'IRINA」など、「小さいながらも環境問題に意識的に取り組んでいて、コレクションブランドに頼らずとも消化率のいいブランドが徐々に増えている」と説明する。これらの実績も踏まえて「ブランドのイメージはしっかりと表現しつつ、メゾンブランドも小さなブランドも境界線なくコーディネートすることで、インターナショナルギャラリー ビームス“らしい”ミックス感を打ち出していきたい」と語る。


村上杏理:1986年、北海道生まれ。大学で日本美術史を専攻し、2009年にINFASパブリケーションズ入社。「WWDジャパン」記者として、東京のファッション・ウイークやセレクトショップ、販売員取材などを担当。16年からフリーランスで、ファッションやライフスタイル、アートの記事執筆・カタログなどを手掛ける。1女児の母

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