ファッション

米ギャップがIMGと契約 ライセンスでインテリアやベビーカーを開発へ

 サンフランシスコに拠点を構えるSPAのギャップ(GAP)は、アスリートやタレントのマネジメントやイベント運営、ライセンス事業などを行うIMGと複数年にわたるライセンス契約を結んだ。これにより、傘下ブランド「ギャップ(GAP)」「バナナ・リパブリック(BANANA REPUBLIC)」「ジャニー アンド ジャック(JANIE AND JACK)」の商品カテゴリーを拡大する。検討されているのは、寝具、テキスタイルや家具などのインテリアに加え、ベビーカーやハイチェアをはじめとするベビー用品など。ライセンス商品の発売時期は未定だが、“カテゴリーを超えた商品の拡張”を実現する戦略で、より多くの消費者を引き付けるとともに卸を含む新たな流通チャネルの開拓を目指す。

 同社の2020年1月期決算は、売上高が前期比1.1%減の163億8000万ドル(約1兆7560億円)、営業利益が同57.8%減の5億2800万ドル(約566億円)、純利益が同65%減の3億5100万ドル(約376億円)。特に創業ブランドの「ギャップ」においては長年にわたりマーケットシェアを失い、店舗の閉鎖を続けている。一方、カジュアルファッションとアクセサリーに依存しすぎないように商品ラインアップを見直すことにより、現状を打開できる可能性もある。ロイ・ハント(Roy Hunt)=ギャップ フランチャイズ&戦略的パートナーシップ責任者は、「各ブランドの強みを生かした負荷の軽い方法で、『ギャップ』『バナナ・リパブリック』『ジェニー&ジャック』の新たな市場セグメントと補完的な流通チャネルを探求することを楽しみにしている。IMGとのパートナーシップは、世界中の顧客にとって新しい方法で私たちのファッション&ライフスタイルブランドに活気を与えるユニークな機会をもたらしてくれる」と話す。なお、同社の「オールドネイビー(OLD NAVY)」「アスレタ(ATHLETA)」「インターミックス(INTERMIX)「ヒル シティー(HILL CITY)」は契約には含まれない。

 一方、ブルーノ・マリオーネ(Bruno Maglione)IMGライセンス担当プレジデントは、「ギャップの創業以来、流通チャネルと消費者の購買習慣は大きく変わってきたが、ここ数年はかつてないほどの変化を遂げた。世界有数のファッション小売企業であるギャップは、このオムニチャネルのチャンスと、あらゆる消費者を複数のアングルとフォーマットを駆使して引き付けるブランド力を持っていると認識している。私たちは、これらのブランドと日常生活のつながりを示すと同時に、消費者のブランドへの愛着心を際立たせることができると確信している。この大胆で新しい戦略的なアクションにおいて、同社と提携できることを誇らしく思う」とコメントしている。

 なお、ギャップがブランド間のライセンス契約を結ぶのはこれが初めて。デザインを社内で行うか、IMGの管轄下で進めるかについては明らかにしなかった。IMGはライセンス商品の製造を担うサプライチェーン・パートナーとの関係を管理することになる。

JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。20年2月からWWDジャパン欧州通信員

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