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パルHD、3〜8月期は最高益 SNS活用の送客が実る

 パルグループホールディングスの2018年3〜8月期連結業績は、売上高が前年同期比7.2%増の645億円、営業利益が同6.7%増の38億円、純利益は同12.4%増の22億円となり、すべての利益項目で過去最高益を更新した。期末店舗数は純増12の947店舗となった。

 EC売上高は同37.5%増の68億円。既存店ベースの売上高は、実店舗のみだと0.3%減だったものの、ECと実店舗の合計は2.4%増だった。EC化率は14.7%で前年同期に比べて3.1ポイント上昇した。EC売上高に占める自社サイト比率は18.7%で、2.2ポイント増えた。オムニチャネル化による相互送客をさらに進めるため、今年9月にはポイントシステムを導入。「自社ECサイトと実店舗のポイント共有化、データ一元化が図れることから、通期目標の150億円が射程圏内に入ってきた」(同社)という。

 事業別では、衣料事業の売上高が同8.2%増の465億円で、営業利益も2ケタ伸びた。積極的なブランドプロモーションを展開した他、4週間短サイクルMDの精度が高まった。特に好調だったブランドは、「チャオパニックティピー(CIAOPANIC TYPY)」と「ルイス(LUI′S)」で、SNSの活用でECからリアル店舗への誘客に成功した。「チャオパニックティピー」の既存店売上高は20%超、「ルイス」は同18%増と高伸した。「カスタネ(KASTANE)」「フーズフーチコ(WHO'S WHO CHICO)」も10%前後伸びた。

 雑貨事業は新規18店舗をオープンした結果、売上高は同4.7%増の179億円。「スリーコインズ(3COINS)」が引き続き好調を維持する一方、500円以上の雑貨を展開する「サリュー(SALUT!)」については買い替え需要に対応できず、減益に終わった。両業態とも客単価が前年同期より低下しているものの、ECからの送客やキャラクターなどとのコラボ企画が当たり、客数は増えている。

 通期業績は売上高が前期比8.3%増の1335億円、営業利益が同27.7%増の89億円、純利益が同98.1%増の87億円を見込んでいる。引き続き、MD改革に取り組む他、オムニチャネル化を進める。また「コロニー2139(COLONY2139)」「ディスコート(DISCOAT)」「チャオパニックティピー」の3ブランドで5年以内に売上高1000億円の達成を目指しており、店舗の大型化を進める。

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