ファッション

セカンドストリート 銀座がオープン “店舗の親近感”を武器にラグジュアリーブランド二次流通市場を開拓

セカンドストリートは9月18日(金)、東京・銀座にブランド専門店として初となる旗艦店「セカンドストリート 銀座(2ND STREET GINZA)」をオープンする。国内外に1000店舗以上を展開する同社は、国内外から富裕層やインバウンドが訪れる銀座で、ラグジュアリー分野における認知度と信頼性を高め主要都市への出店に向けた足掛かりとする。

「セカンドストリート 銀座」は、ハイエンドなデザイナーズブランドや人気のストリートブランドをそろえた3階と、ラグジュアリーブランドのバッグやジュエリー、高級腕時計などを置く4階の2フロア構成。高級アクセサリー約300点、高級腕時計約200点、衣料品も含めると約5000点の、1万円以下から100万円以上まで幅広い価格帯の商品を用意する。高額商品の買取にはプライベート査定ルームを設けるほか、グループ会社のおお蔵ホールディングスと連携し、ラグジュアリーに精通したスタッフを配置するなど、既存のセカンドストリートにはないサービスもある同店は、銀座という場所でどういった狙いを持ち運営するのか、その商品戦略について、セカンドストリート商品部の三島敏博マネージャーと溝端大介氏に聞いた。

1000万円クラスはなくとも100万円クラスは展開
ラグジュアリーでのセカンドストリート流の戦い方

WWD:今回、セカンドストリートが銀座に新店をオープンする狙いは?

三島敏博氏(以下、三島):日本を代表する商業地である銀座で、ラグジュアリーとアパレルの両方を強く打ち出すことが狙い。既存店はマス向けに選べる量をしっかり用意することを重視しているが、銀座店では「ものをセレクトして売っていく」ことにチャレンジしている。単純に高額商品を増やした店舗ではなく、今後のセカンドストリートの商品政策につながる新しい事業モデルを発信する店舗と考えている。

溝端大介氏(以下、溝端):銀座には中古ラグジュアリー専門店も多いが、バッグやジュエリーだけではなく、アパレルを含めたトータルファッションとして見せられることが強み。セカンドストリートだからこそできる、全国から商品を集められるスケールメリットも生かし、ラグジュアリーと衣料品を一つの空間で楽しんでもらえる店を目指している。都心では広い約100坪のフロアを2層で使えるため、商品をメンズとウィメンズでセパレートもしていない。デートで来た男女やグループが別々に買い物をするのではなく、2人、3人で来店しても一緒に楽しめる空間にした。

WWD:商品選定では、どのような基準を設けた?

溝端:まずは銀座という場所のイメージに合うもの。ラグジュアリーについては市場調査を行い、競合がどのようなブランドや価格帯を扱っているのかを見た上で、当社としてどこで戦えるのかを考えた。主要なラグジュアリーブランドを外すことは難しいので、ブランドをそろえた上で、価格帯の深さで差別化する。例えば1000万円クラスの「エルメス(HERMES)」の商品では競合には敵わなくとも、100万円クラスの商品なら、他社よりも多く見せられるという考え方。ジュエリーもエレガントなものだけではなく、ファッションに取り入れやすいものを意識した。「ティファニー(TIFFANY & CO.)」のバングルなど、ラグジュアリーとファッションをつなげられる商品も集めている。

WWD:3階のフロアでは、今回特にどのブランドに注力した?

三島:ラグジュアリーをベースにしながら、40〜50代の日本人で、ある程度ファッションを通ってきた人にも満足してもらえる品ぞろえを意識した。一方で、若い世代やインバウンドも取り込みたい。オープン時は「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」「イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)」など、日本を代表するブランドや「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」のような世界的に人気のあるブランドを前面に出している。その他、「モンクレール(MONCLER)」や「シュプリーム(SUPREME)」などカジュアルやストリートで人気のある衣料のスペースも他店より広く取っている。アクセサリーでは「クロムハーツ(CHROME HEARTS)」も強化しており、今後も継続的に集めていきたい。

知名度と親近感を武器に
新しい市場を開拓し全国に広げる

WWD:4階のラグジュアリーフロアでは、どのカテゴリーを強化した?

溝端:「エルメス」「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」を中心に、ジュエリーやアクセサリー、時計を強化している。全身をラグジュアリーで固める人だけではなく、普段のファッションにワンポイントで取り入れたい人にも来てもらいたいので、比較的手に取りやすい価格の商品も用意している。時計では「ロレックス(ROLEX)」をかなり充実させている。時計の買取に加えて、グループ会社のおお蔵とも連携する。おお蔵は中古時計に強く、専門性を持ったスタッフもいるので、そのノウハウを生かしながら調達していく。高額商品だけで店を構成すると「自分には関係ない」と感じられてしまうため、ある程度の特別感や圧倒感を出しながらも、「買えるものがありそう」と思ってもらえる価格帯のアイテムも用意する。

三島:セカンドストリートという名前のおかげで、いい意味で敷居が低く、親近感を持ってもらえる。高級感のある店舗設計にはしたが、ブランド直営店や高級セレクトショップの持つ緊張感はなく、カジュアルに立ち寄ってもらいやすいところは強みになると考えている。

WWD:客層は既存店と比べてどう考えている?

三島:ラグジュアリーを扱うことで、基本的には他店に比べ年齢層は高くなるだろう。40〜50代のファッション経験がある層を取り込みながら、都心型店舗で強い20〜30代も取り込みたい。インバウンドも当然重要となる。

WWD:内装やVMDでは、従来のセカンドストリートと何が違う?

三島:とにかくたくさん商品を並べるのではなく、商品のセレクトと見やすさを重視している。余白を持たせながら、それでもお客さまにしっかり引っかかる商品を置く。そのバランスが今回の大きなテーマだ。これまでは「たくさん並べて、その中から好きなものを探してもらう」という考え方が強かったが、今回は商品を絞る分、1点1点のセレクトが重要になる。ある意味、バイヤーの目が試される店舗だと思う。

WWD:銀座店で得たものを、今後セカンドストリート全体にどう生かしていく?

三島:ここで得られた情報を本部を通して他店に還元し、実際の店舗運営に反映したい。セカンドストリートは、ラグジュアリーをセレクトして販売することが、これまで必ずしも強みだったわけではない。銀座店ではそこにチャレンジし、成功体験を他店にも取り入れていきたい。例えば、「エルメス」をこれだけ集めればこれくらいの価格で売れるというデータが得られれば、全国の店舗にも還元できる。地方でも「もっとこの価格を出して買い取れる」という判断につながれば、お客さまにとっても良い循環になる。銀座店を一つの実験場として、商品、価格、買取、VMDなど、ここで得られる情報を全国に還元していくことが大きな役割である。

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