ビジネス

伊藤忠・繊維、「26年度は突き進む年」 純利益520億円を計画

伊藤忠商事・繊維カンパニーは、M&Aを再び強化する。スポーツやシューズ領域を中心に投資を積み上げ、事業会社の収益拡大を加速する。2027年3月期の純利益は、前年から87億円を積み上げ520億円を計画する。武内秀人・上席執行役員 繊維カンパニープレジデントは「“チャレンジ”を掲げていた25年度(26年3月期)から、26年度は“突き進んでいく年”へ、ギアチェンジする」と語る。今期で純利益500億円という大台に乗せるためには、既存事業の積み上げだけでは限界がある。再び積極投資に踏み切ることで、同社が全社で掲げる27年度純利益1兆円という目標に、「繊維カンパニーとしても食らいついていく」(武内カンパニープレジデント)考え。

25年度は、この数年進めてきた傘下の事業会社への「ハンズオン型経営支援」戦略が奏功し、全事業会社が黒字化するなど、事業会社の収益力が全体を底上げし、一過性の要因を除く基礎収益が413億円と過去最高を記録した。24年度に34億円の赤字を出すなど苦戦が続いた「アンダーアーマー」のドームが黒字転換したほか、ベトナムなどでグローバルOEMを手掛ける香港子会社のIPAが、ヤンガーと合弁で設立したSUNRISE株の一部売却などで90億円の利益を出し好調だった。

武内プレジデントは25年度について、「期初は純利益380億円を計画していたが、デサントを中心とした事業会社が想定以上に好調に推移した」と振り返る。傘下の事業会社の黒字化比率も100%に達した。ただし、アパレルの収益改善については「道半ば」とし、既存事業の磨き上げと成長投資を並行して進める。

27年3月期の重点施策の一つがデサントだ。直営店の拡大、シューズ事業の強化、中国事業の伸長で成長を加速する。特にシューズでは、韓国発のパフォーマンスシューズと日本発のライフスタイルシューズを両輪に育成し、シューズ単独売り場の開設も視野に入れる。

ドームも再成長に向けた体制を整える。不採算の卸売りや直営店を整理し、25年度には思い切った在庫の評価損も行った。武内プレジデントは「かなり身軽になった。改めて成長戦略を実行していく」と語る。商品面ではバックパックがヒットしており、今後は上質なプレステージラインやチームスポーツ向けの新ラインも投入する。

カジュアル分野では、エドウインを軸に収益拡大を狙う。27年3月期のエドウインは純利益を前期比7億円増の12億円を計画する。好調なインバウンドやウイメンズ「サムシング」の強化、25年度からリテール事業をVFジャパンから引き継いだ「ディッキーズ」などで拡大する。

中国では、中国子会社のITSがスポーツ関連OEM・ODMで存在感を高める。25年度の取り込み益は40億円、26年度は46億円を計画する。中国での「デサント」展開のパートナーであるアンタを筆頭に、大手企業からの受注が拡大しており、「年間で1000万枚以上の規模になっている」(辻貴由・執行役員ファッションアパレル部門長)という。今年度も2ケタのペースで成長を見込む。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

JAPAN HEAT WAVE!熱波の欧州で躍動する日本のクリエイション 2027年春夏メンズコレ速報

今季の欧州を覆ったのは、史上最高気温を更新する記録的な熱波。しかしそれに負けないほどの熱を帯びていたのが、日本人デザイナーのクリエイションでした。公式スケジュールにはミラノで「シンヤコヅカ(SHINYAKOZUKA)」、パリで「ソウシオオツキ(SOSHIOTSUKI)」が新たに加わり、今回も計15を超えるジャパンブランドが名を連ねました。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。