PROFILE: ジェイミー・ソルター=オーセンティック・ブランズ・グループ創業者兼会長兼CEO

ブランドの身売り話が出ると、ほぼ毎回買い手候補として名前が挙がる、オーセンティック・ブランズ・グループ(AUTHENTIC BRANDS GROUP以下、ABG)。ブランド開発および運営管理、マーケティング、エンターテインメント事業などを担う同社は、欧米のファッションおよび小売業界で近年台頭しているIP(知的財産)ビジネスをけん引する存在だ。50以上のブランドを保有し、2024年の小売りベースの売上高は320億ドル(約4兆9600億円)と圧倒的な規模を誇る同社のジェイミー・ソルター(Jamie Salter)創業者兼会長兼最高経営責任者(CEO)に、ABGの強さの秘訣、数年後のCEO退任や跡継ぎ育成を見据えた人事、買収対象の選び方などについて聞いた。(この記事は「WWDJAPAN」2025年12月8日号からの抜粋です)
WWD:競合であるWHPグローバル(WHP GLOBAL)やマーキー・ブランズ(MARQUEE BRANDS)などとの違いについて。またブランド買収の際、まずABGの名前が挙がる理由は?
ジェイミー・ソルターABG創業者兼会長兼CEO(以下、ソルター):それぞれいい会社だし、業界全体の活性化につながるので競合の活躍は大歓迎だ。しかし、IPビジネスは資金力がモノを言う。買収はもちろん、その後のブランド開発やマーケティングに多大なリソースが必要であることを踏まえると、当社に比肩する競合はいないと自負している。当社の名前がまず挙がったり、案件を獲得したりすることが多いのは、その規模の違いによるところが大きい。規模の大きさは安心感につながるからだ。実際、当社の方が高い買収額を提示できるし、経験豊富かつ優秀な人材がそろっているので効率的にブランドを発展させることができる。そうした意味で、安心してブランドを託してもらえるのだと思う。
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