アメリカファッション協議会(COUNCIL OF FASHION DESIGNERS OF AMERICA、CFDA)主催による2025年度「CFDAファッション・アワード(CFDA Fashion Awards)」がニューヨークのアメリカ自然史博物館で開催され、その年に活躍したアメリカ拠点のファッションデザイナーたちをたたえた。
アメリカン・ウィメンズウエア・デザイナー賞
ウィメンズウエア・デザイナー部門では、ラルフ・ローレン(Ralph Lauren)が選ばれた。ローレンの同賞受賞は1995年以来。同部門には、創業デザイナーのキャロリーナ・ヘレラから「キャロリーナ ヘレラ(CAROLINA HERRERA)」を受け継いだウェス・ゴードン(Wes Gordon)、次シーズンから「プロエンザ スクーラー(PROENZA SCHOULER)」を率いる「ディオティマ(DIOTIMA)」のレイチェル・スコット(Rachel Scott)、「カルメイヤー(KALLMEYER)」のダニエラ・カルメイヤー(Daniella Kallmeyer)、「トリー バーチ(TORY BURCH)」のトリー・バーチがノミネートされていた。
なお、今年1月にローレンは、アメリカのジョー・バイデン(Joe Biden)元大統領から、文民では最高の栄誉となる「大統領自由勲章(The Presidential Medal of Freedom)」をファッションデザイナーとして初めて受章している。
アメリカン・メンズウエア・デザイナー賞
メンズウエア・デザイナー部門は、「トム ブラウン(THOM BROWNE)」のトム・ブラウンが獲得。CFDAの会長も務めるブラウンは、同賞を2006年、13年、16年にも受賞している。26年春夏コレクションは、パリで発表した。
同部門の候補者には、「アミリ(AMIRI)」のマイク・アミリ(Mike Amiri)や「エコーズ ラッタ(ECKHAUS LATTA)」のマイク・エコーズ(Mike Eckhaus)とゾーイ・ラッタ(Zoe Latta)、「ザ・ロウ(THE ROW)」を手掛けるアシュリー&メアリー・ケイト・オルセン(Ashley and Mary-Kate Olsen)姉妹、「フェンディ(FENDI)」を率いたキム・ジョーンズ(Kim Jones)の後任として名前があがった「ウィリー チャヴァリア(WILLY CHAVARRIA)」のウィリー・チャヴァリアが挙げられていた。
アメリカン・アクセサリー・デザイナー賞
アクセサリー・デザイナー部門は、「ザ・ロウ(THE ROW)」のアシュリー&メアリー・ケイト・オルセン姉妹が受賞。14年、18年、19年に続き、4度目となる。
同部門のノミネートには他に、ジュエリーの「アナ クーリ(ANA KHOURI)」を手掛けるアナ・クーリ、アメリカン・メンズウエア・デザイナー賞受賞経験のある「ケイト(KHAITE)」のキャサリン・ホルスタイン(Catherine Holstein)、「ルアール(LUAR)」のラウル・ロペス(Raul Lopez)、トリー・バーチが選ばれていた。
グーグル ショッピング・アメリカン・エマージング・デザイナー賞
グーグル(Google) ショッピング・アメリカン・エマージング・デザイナー賞は、ニューヨークで自身のブランド「アシュリン(ASHLYN)」を発表する韓国人デザイナーのアシュリン・パク(Ashlynn Park)が獲得。テーラリングの高評価とサステナビリティーへの注力で注目を集め、22年には「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ(LVMH YOUNG FASHION DESIGNER PRIZE)」のファイナリストにも選ばれている。
ファッション・アイコン賞など
このほか、アンドレ・ウォーカー(Andre Walker)がイザベル・トレド・ボード・オブ・ディレクターズ賞、シンシア・ローリー(Cynthia Rowley)が創設者賞、ラルフ・ルッチ(Ralph Rucci)がジェフリー・ビーン生涯功労賞をそれぞれ受賞した。
ファッション・アイコン賞にはエイサップ・ロッキー(ASAP Rocky)、メディア賞には雑誌「W」のサラ・ムーンヴェス(Sara Moonves)編集長が選ばれた。さらに、イノベーション賞は「フィアー オブ ゴッド(FEAR OF GOD)」のジェリー・ロレンゾ(Jerry Lorenzo)、インターナショナル・デザイナー・オブ・ザ・イヤーは「アライア(ALAIA)」のピーター・ミュリエ(Pieter Mulier)が受賞した。