ファッション

ZOZO、出荷単価が14四半期振りに減少 アパレル各社の慎重な「値上げ姿勢」が影響か 25年4〜9月期

ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」を運営するZOZOの2025年4〜9月期決算は商品取扱高(=GMV、その他商品取扱高を除く)が前年同期比12.2%増の2926億円、売上高が同6.5%増の1052億円、営業利益が同2.0%増の310億円、経常利益が同1.0%増の308億円、純利益が同0.6%減の210億円だった。粗利率(対GMV)は33.6%で、5月からの英LYST連結化に伴い、プロモーション費用比率が上昇し、前年同期から1.7ポイント悪化した。

主力の「ゾゾタウン」のGMVは同4.5%増の2356億円。9月に入っても気温が高止まりしたことで秋物の販売が伸び悩み、計画未達となった。一方でLINEヤフーコマース(旧ヤフーショッピング)での販売が18.3%増の344億円と大きく伸びた。

平均商品単価は前年同期比で1.2%減の3584円で5四半期ぶりに減少した。平均出荷単価は0.2%減と数字としては微減ながら14四半期ぶりに減少に転じた。栁澤孝旨ZOZO取締役CFOは、「出店ブランドによる商品価格の引き上げは落ち着きを見せつつある。『ゾゾタウン』で送料無料などのキャンペーンを実施し、合わせ買いの注文は増加し、出荷単価の押し上げているはずだが、商品単価の減少がそれらを上回った」という。実質賃金が伸び悩む中で、消費マインドの冷え込みを恐れるアパレル企業が商品価格の引き上げにかなり慎重になっている可能性がある。

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