
Y2Kや平成ギャルなど懐かしいスタイルを参照する若者たち。その背景には、近年流行したミニマルなスタイルへの反発があるという。懐かしいスタイルの中から過剰なデザインや装飾的なものを取り入れ、現代の感覚でミックスしてアレンジする。レトロなスタイルが気になるという三者三様なZ世代3人に話を聞いた。(この記事は「WWDJAPAN」2024年10月21日号からの抜粋です)
プロフィール
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PROFILE:(はらだ・そら)2004年12月15日生まれ、神奈川県出身。慶應義塾大学発の服飾サークル「Keio Fashion Creator」に所属する。趣味は散歩や読書、映画、アニメ、音楽鑑賞。将来の夢は、好きな人と好きな場所で共に時間を過ごすこと
Age. 19(大学生)
赤い髪がトレードマーク。首元には2連のネックレスと犬モチーフのピン、バッグにはキーホルダーを何連も重ね付けしてにぎやかな装飾を楽しむ。バッグはグウェン・ステファニー(Gwen Stefani)「L.A.M.B.」とコラボの「レスポートサック(LESPORTSAC)」。
PROFILE:(きむら・ゆうか)2003年1月30日生まれ、茨城県出身。趣味はゲームやおしゃれをすること。系統を問わず自分なりにアレンジした洋服を着たり、アニメ・漫画キャラクターの“概念コーデ”を楽しんだりすることが好き
Age. 21(会社員)
ミニ丈にリバイバル中のレッグウォーマーを合わせた。平成の高校生ギャルやアニメのキャラクターに引かれる。金髪のハーフツインが、好きだという「デスノート(DEATH NOTE)」のキャラクター弥海砂をほうふつとさせる。
PROFILE:(こじま・たいむ)2003年6月14日生まれ、東京都出身。ファッションブランドサークル「AOYAMA FASHION ASSOCIATION」で代表兼クリエイティブ・ディレクターを務め、コレクションに向けて指揮を執る。バンドや作曲、DJなど音楽活動も行う
Age. 21(大学生)
首元の緩いTシャツにふくらはぎ丈のデニム“ジョーツ”というスタイリング。3人に共通するボリュームのあるシューズでバランスを取る。取り外し可能なクロミのキーホルダーで抜け感を演出。
懐かしさに向き合うと
自分自身が見えてくる

WWD:どんなレトロスタイルが好きか?
原田空宙(以下、原田):色鮮やかなY2Kスタイル。
木村優花(以下、木村):自分が小学生だった時の女子高生のギャル感に憧れている。
小島大夢(以下、小島):特に2000年前後のパンクスタイルに引かれる。
WWD:どうしてそのスタイルに引かれるのか?
原田:ミニマルでシンプルなものが流行っている中で、平成の「ものが増えるのは悪いことじゃない」という美学が気になる。かつては好きなものに多く囲まれて過ごすのがいいという価値観があった。昔の考え方と現代のミニマリズムの間を行く方法を模索しつつ、最近はY2Kや平成レトロに引かれている。
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