ファッション

TSIが山形県米沢市に最新鋭の縫製工場、婦人服のスマートファクトリー目指す

 大手アパレルのTSIホールディングス傘下のTSIソーイングは11月27日、山形県米沢市に最新鋭の機器を備えた縫製工場を移転オープンする。竣工に先立ってメディアや関係者に内部を公開した。同じ米沢市内から移転した同工場は約6億円を投じ、JUKIの最新のデジタルミシン34台や島精機製作所の全自動裁断機などを設置。リードタイムの大幅な短縮やマスカスタマイズ生産に対応する。同社の西内渉・社長は「将来的には、朝注文を受けた分はその日の夕方に生産して出荷する、などいずれは従来の2〜3倍の劇的な生産性の向上を目指したい」と意気込む。

 TSIソーイングの米沢工場は1977年4月に、東京スタイル(現TSIホールディングス)が設立、当時の東京スタイルの主力の自社工場としてジャケットやコートなどの重衣料を中心にブラウスやスカートなども生産してきた。昨年、同じ米沢市内の工業団地に約1万平方メートルの敷地を取得し、延べ床面積約2200平方メートルの建屋を建設した。従業員数は88人で、年産10万枚を計画する。

 設備は旧工場から移転した旧型のミシンに加え、縫う強さなどの細かな調整を自動で行え、生産数のデータ連携など可能なJUKIの最新デジタルミシン「DDL9000」、CADデータを延反から裁断、マーキングまでを全自動で行う裁断機、島精機の「ホールガーメント」3台など最新の機器を導入している。西内社長は「米沢工場は『J∞クオリティ(J∞QUALITY)』の認定工場で、日本の縫製工場としては珍しく従業員はすべて日本人で、20代の社員も多い。縫製段階の生産性を高めることで、メード・イン・ジャパンを復活させたい」。米沢市は有力なテキスタイル産地でもあり、「米沢市内のテキスタイルメーカーとコラボレーションした商品開発もすでにスタートしており、一部は最終商品として販売されている。今後はテキスタイルや資材などとのデータ連携も進める」という。

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