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経営難の英「トップショップ」親会社、18年は149億円の赤字に転落

 経営難の「トップショップ(TOPSHOP)」「トップマン(TOPMAN)」などを擁する英アルカディア・グループ(ARCADIA GROUP以下、アルカディア)が9月5日にイギリスの会社登記所であるカンパニーズ・ハウス(COMPANIES HOUSE)に提出した2018年8月期決算によれば、同社の売上高は前期比4.5%減の18億1881万ポンド(約2382億円)、営業損益は前期の1億1930万ポンド(約156億円)の黒字から1億3756万ポンド(約180億円)の赤字に、純損益は前期の1億4476万ポンド(約189億円)の黒字から1億1438万ポンド(約149億円)の赤字となった。

 同決算書で、イアン・グラビナー(Ian Grabiner)=アルカディア最高経営責任者は「小売り環境の劇的な変化や、オンライン・オフライン両方における競争の激化」を経営不振の理由として挙げ、業績改善のために「製品、サービス、店舗の質の向上に注力し、提携先や販売チャネルの潜在的な力を最大化する」と述べている。

 アルカディアは経営破綻の危機に直面していたが、同社を所有する大富豪のフィリップ・グリーン(Philip Green)卿の妻で同社の主要株主であるグリーン卿夫人が私財を投じて救済した。これを受け、債権団は19年6月に、店舗の閉店、従業員の解雇、建物賃料の値下げ交渉、経費削減などが盛り込まれた再建策に合意した。

 再建策の一環として、同社はイギリスとアイルランドで展開している566の売り場のうち23カ所を閉める可能性があり、194カ所で賃料の値下げを交渉する。「トップショップ」と「トップマン」のオックスフォードサーカス旗艦店を含むその他349カ所は営業を続ける。アメリカで展開している11店の「トップショップ」は全て閉店される可能性があるという。今後は米百貨店ノードストロム(NORDSTROM)などへの卸やECを強化して業績を改善したいとしており、自社のECサイトを2年かけて改装したほか、新たな物流センターを英国内に設立した。また今秋から、英アパレルECの「エイソス(ASOS)」でも「トップショップ」と「トップマン」の製品が取り扱われる。

 なお、一部の現地メディアが「アルカディアは傘下ブランドの売却を検討している」と報じたが、同社は「全く根拠のない不正確な報道だ。当社は再建策の実行に全力を尽くしており、これには全てのブランドが含まれている」とコメントを発表した。