ファッション

好調ドンキ、ヘルステックのFiNCと協業 アクティブウエアと生活雑貨のPB強化

 ドン・キホーテが、ヘルスケアのデジタルプラットフォーム企業フィンクテクノロジーズ(FiNC TECHNOLOGIES以下、フィンク)と協業したオリジナル商品を発売する。ウィメンズ向けのアクティブウエア「アクティブギア」と、飲むギリシャヨーグルト「テイクグリーク(TAKE GREEK)」、生活雑貨ラインの「モノニクス(MONONICS)」と「ジェニカ(JENICA)」になる。

 フィンクの抱える「美と健康のスペシャリスト」「フォロワーからのエンゲージメントの高いインフルエンサー」などのネットワークやノウハウを活用して、プロの目線と、生活者・ユーザー視点を融合。同社のヘルスケアアプリ「FiNCアプリ」やドン・キホーテの公式アプリ内などで商品情報を発信することで、幅広い客層にアプローチしていく。

 「アクティブギア」では、ヒップの形がキレイに見える美尻ヨガパンツや、裾がロングのスワローテイル型で気になるところが隠せるトップス、トレーニングにも普段着にも着られるものなどディテールや素材、価格にもこだわって開発。さらに、インストラクターの「大柄の女性はメンズを着ている人が多い。女性らしいものが少ないようだ」という気付きから、従来のS、M、Lに加えて、LL、3Lまでサイズを拡大した。

 「テイクグリーク」では、朝食やトレーニング後に高タンパク質、低糖質のギリシャヨーグルトを、カップドリンク形式にして片手でストローで簡単に摂取できるようにした。書体やデザインなども、インスタ映えするものを意識した。

 モノトーンをベースにした北欧調の生活雑貨・キッチンツールの「モノニクス」と、パステル調でレトロな家電デザインの「ジェニカ」では、一人暮らしを始める女性がトータルコーディネートで購入できるような、スタイリッシュ、コンパクト、低価格・高利便性の3拍子そろった商品ラインナップにしている。煮る、焼く、沸かす、揚げるといったマルチ機能の「鍋にもケトルにもなるコンパクトポット」(1480円)や、ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」で新垣結衣演じる主人公が使用して話題になったグリルパンと同じ工場で作って価格を3分の1にしたフライパン、そのままスムージーが飲めるレトロデザインミキサー(2980円)なども人気だ。

 2009年に「情熱価格」としてPBをスタートし、衣食住の各カテゴリーでブランド開発を推進中のドン・キホーテだが、PB開発には独特のスタンスをとっている。ユナイテッドアローズ出身の小田切正一ドン・キホーテSPA開発本部本部長は、「お客さまのワクワク・ドキドキ、お客さまの声をカタチにすることをスローガンに商品開発をしている。小売業なので、NB(ナショナルブランド)をはじめとしたメーカーの方々と一緒に商品を作ることをビジネスの基本としているが、お客さまの要望があってもメーカーが作れない空白の商品を開発するのが私たちの役割だ」と説明。マーケティングをして、ターゲットを設定して、ブランド化をしてPBの比率を高めていく、というメーカー発想とは逆の、小売り視点を徹底している。

 また、ドン・キホーテは現在、越境ECをのぞいて、ECでの取り扱いはしておらず、今回開発した商品も、すべて、ドン・キホーテの店頭に行かないと購入はできない。あくまでも店頭ありきで、顧客満足と、店頭誘客への寄与による、相対的な売上高向上を目的としていることがわかる。ドン・キホーテの好調理由は、こんなところに依拠しているのかもしれない。

松下久美:ファッション週刊紙「WWDジャパン」のデスク、シニアエディター、「日本繊維新聞」の小売り・流通記者として、20年以上にわたり、ファッション企業の経営や戦略などを取材・執筆。著書に「ユニクロ進化論」(ビジネス社)

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