ニュース

スポーツ業界の黒船・仏「デカトロン」が日本1号店を公開 低価格・高機能を売り込む

 世界最大のスポーツ用品のSPA(製造小売り)である仏デカトロン(DECATHLON)は28日、日本1号店となる西宮店(兵庫県西宮市)を明日のオープンに先立って関係者に公開した。デカトロンは世界51カ国に1500店舗以上を展開し、売上高は1兆3000億円というガリバー企業。低価格・高機能の自社開発商品を幅広いスポーツやレジャーに向けて提案している。衣料品の「ギャップ(GAP)」「H&M」、家具・インテリアの「イケア(IKEA)」などに続く大型SPAとして“スポーツ業界の黒船”と言われており、日本市場の勢力図を変える存在として注目を集めている。

 公開された西宮店は、関西屈指のショッピングセンターである阪急西宮ガーデンズの3階に立地し、売り場面積は1800平方メートル。中央のメイン動線から図書館の棚の配置のように横にカテゴリーが区分けられており、ランニング、キャンプ、ハイキング、クライミング、ヨガ、ゴルフ、サッカー、バスケットボール、サーフィン、スケートボード、カヤック、アーチェリーなど約30分野のウエア、シューズ、用具など約1万8000種類の商品が並ぶ。同店では地域のニーズが高いことが予想されるランニングやキャンプなどを重点的に強化し、入口のそばで広いスペースに充てた。

 いずれの商品もフランスなどに分野ごと点在するR&Dセンターが開発したオリジナル商品で、初心者から上級者まで対応する。例えばランニングシューズは健康目的のジョギングなど向けた1590円(税込)の商品から、フルマラソンで記録更新を狙うランナーに向けた1万円前後の商品まで幅広い。わずか2秒で設営できることを売りにした小型テントは1万1900円(同)。サッカーのスパイクやバスケットのシューズは2000〜3000円台からそろっている。目玉商品である小型のリックサック(10リットル)は390円(同)という安さ。あるスポーツを始めようという人がウエアやシューズ、用具をそろえようとすれば、既存のスポーツ用品店に比べてかなり安価で済ますことができる。子ども向けが充実しているので、ファミリー需要も見込める。

 店内の至るところに体験スペースが設けられており、リュックサックの肩への負荷のかかり方、自転車の乗り心地、ジム用具の使い心地を試すことができる。店舗が主催するスポーツイベントなども定期的に実施する。

 デカトロンジャパンのエリック・ギナール(Eric Guinard)社長は、今後の具体的な出店先などは明かせないとしながらも「年間2〜3店舗の出店を重ね、5年後には計15〜20店舗の体制にする予定だ。同時にECを通じて『デカトロン』の商品の魅力を伝えたい」と話す。

 店内の商品の説明書きには全てにQRコードが表示されている。色や柄、サイズに取り置きがない場合や、テントやジム用品などかさばる商品は、スマートフォンからQRコードを読み込んでECで注文する仕組みを確立している。

 欧州や中国で展開する「デカトロン」の標準店は、西宮店の2倍以上の4000〜5000平方メートル。大型店は8000〜1万平方メートルというスケールになる。そのため西宮店の品揃えはグローバルで販売する約80分野のうちの約30分野に絞っている。