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「ロエベ」から“アーツ&クラフツ”コレクション第2弾 アンダーソンに聞くその理由

 ジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)=「ロエベ(LOEWE)」クリエイティブ・ディレクターは、アーツ&クラフツ運動(産業革命後に進行した、商業主義の大量生産に対する批判から生まれた芸術運動)に注目しているようだ。昨年は、アーツ&クラフツ運動を主導したウィリアム・モリス(William Morris)にフォーカスしたカプセル・コレクションを発表して話題になった。そして15日、スコットランド・グラスゴー出身の建築家でデザイナーのチャールズ・レニー・ マッキントッシュ(Charles Rennie Mackintosh:1868~1914)の作品にインスパイアされたカプセル・コレクションを発売した。アクセサリーに加え、メンズ&ウィメンズのプレタポルテがそろう。

 マッキントッシュは国際アーツ&クラフツ運動のグラスゴー派の中心人物で、空間全体を相対的にデザインし、その姿勢はアーツ&クラフツ運動の理想だったとも言われている。アーツ&クラフツ運動に注目する理由をアンダーソンに聞いた。

 「この運動は今日、とても重要だと考えている。なぜならそこにはモノ作りのアイデアがあり、すでに近代的要素が内在しているから。私たちはソーシャルメディアやインターネットを通して形のない社会に生きていて、自分は『どこにいるのだろう?』とふと感じることがある。だから形あるものを感じ取ることはとても重要だと考えている」とアンダーソンは回答。アンダーソンには、伝統技術と今日的な技術を掛け合わせてモダニティーを表現する手法が多い。「過去、現在、未来のミーティングポイントを探していくと、時として考え方が矛盾していたり対立していたりする。その矛盾によって、今日のモダニティーを生み出すことができるんだ」とコメント。

 今回のカプセル・コレクションは、建築や内装デザインだけでなく、家具や日用品まで幅広く手掛けたマッキントッシュの芸術を今に解釈して表現したという。ポイントはマッキントッシュらしいしなやかなラインやグラフィックの要素だ。

 注目はアイコンバッグ。例えば、“パズル”はステンドグラスの窓にインスパイアされたバラ柄をあしらい、“ハンモック”はマッキントッシュのフラワーモチーフを参考にした。“ゲート”は、同じく格子デザインを思わせるグリッドバージョンで登場する。

 ドレス、ニット、シャツ、ジャケット、トラウザーは大地を思わせる自然な色合いがポイントで、カシミアやシルク、モヘアを用いた。マッキントッシュが描いた動物や植物の絵をあしらったロマンチックなコートやブランケットもそろう。