フォーカス

エモーションを喚起させた「ギャルソン」「ジュンヤ」、そして「ドリス」

 幸せです。

 といきなり、ヘンなフレーズから始めてしまいましたが、本心です。パリメンズも中盤戦、素敵なショーが目白押しで、最高にハッピーだし、欲しいものがありすぎて困ります(笑)。今年の秋冬は、破産覚悟、かしら……。そんな今日この頃です。

 洋服を愛する皆さんなら誰もが知っている通り、ファッションは、その日の気分を少し変えてくれたり、盛り上げてくれたりというエモーションに働きかける力を持っています。そして、そんな洋服が集まるファッションショーは当然、エモーションの塊。だからこそ、ショーはたった10分足らずという短いものなのに、一生忘れることのない、素敵な思い出になるのです。ということで本日は、ここ2日間のエモーショナルなショーのいくつかについて、お話したいと思います。

 まずは「コム デ ギャルソン・オム プリュス(COMME DES GARCONS HOMME PLUS)」(以下、「オム プリュス」)から。これについてはリポートさせていただきましたが、「平和の鎧」をテーマに、観客のほとんどがパリ同時多発テロを思い起こしたショーを見せてくれました。実は、「オム プリュス」のショーは、ちょっと苦手な時もありました。エフォートレスとかリラックスというムード、深くを考えず、着心地の良い洋服をサラリと羽織る価値観が台頭し始めたころは、川久保玲さんの信念がいっぱいに詰まった服、時に、体をその中に押し込めないと着られない洋服と対峙するのがシンドかったんです。でも今回のショーは、そんな僕にさえ、「対峙しなければならない」と改めて共感させてくれました。ショーは拍手喝さいで、涙する人さえいました。ファッションの「力」を改めて感じた瞬間でした。

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 もう1つの「コム デ ギャルソン」、「コム デ ギャルソン・ジュンヤ ワタナベ マン(COMME DES GARCONS JUNYA WATANABE MAN)」もまた、素晴らしいコレクションでした。このメゾンが素敵だったのは、ソーラーパネルや合成繊維をなるべく自然に、いつもの「ジュンヤ マン」のスタイルの中に組み込むことによって、未来のファッションを訴えたのではなく、「もしかしたら、僕たちはもう、未来の中で生きているのかもしれない?」と思わせてくれたこと。一歩先ではなく、半歩先、いや、まさに今の「未来」を示してくれたことで、ありがちなフューチャリスティックやスペースエイジなコレクションとは一線を画しました。あのソーラーパネルコートは、本当に売るのかしら?洗濯はできるの?そして、集めた電池でスマホはどのくらい充電できるんだろう???知りたいことだらけです。これは、展示会を要チェックだ~。

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