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活気づくツバメの巣アイテム

 ツバメ(アナツバメ)の巣に着目したビューティ関連のアイテムが活気を帯びている。ここにきて、ツバメの巣に注目が集まっているのは、ツバメの巣が細胞同士をつなげる役割を果たす“糖鎖”の機能を備えているからだ。大半の病気は、細胞同士が正常につながっておらず、正常な働きをしていないことが原因となるため、糖鎖が体内で働けば自然治癒力や免疫力などを上げ未病にもつながる。そこに着目した経済産業省が糖鎖を利用した革新的創薬の技術開発に着手し、2018年に技術確立を目指している。国家プロジェクトで研究が進む中で、健康・美容業界などでもツバメの巣がもたらす効果を発揮した商品開発が進んでいるようだ。

国際特許成分を配合

 マッシュビューティーラボは、16年11月に誕生したオリジナルコスメ「セルヴォーク(CELVOKE)」で国際特許(申請中)成分である「アナツバメ巣発酵液」を配合した高機能スキンケアラインを展開。高品質なインドネシアとベトナム産のアナツバメの巣にこだわり天然酵母培養したこの成分には、糖鎖を構成するグルコースやキシロースなど8種類の栄養素の中で特に摂取しにくいシアル酸(N-アセチルノイラミン酸)が豊富に含まれているのが特徴だ。また、培養が可能なため、自然環境を壊さずに成分を供給することも可能となる。同成分の開発者の一人である森田敦子・植物療法士は「大手化粧品メーカーからの引き合いが多かったが、原料供給になりがち。「セルヴォーク」では効果が期待できる成分の配合量なども見定めることができる」と採用した経緯を語った。そして、ブランド誕生時から手掛けたかったという「アナツバメ巣発酵液」を配合した高機能ドリンク「インナー リサージェンス リキッド」を18年2月に発売する。漢方やハーブを組み合わせたもので、免疫力と美肌を底上げするアイテムとして訴求していく。

医薬品への活用を視野に

 ツバメの巣のパイオニア的存在として10年に創業したエムスタイルジャパンは、稲富幹也・社長が「仕事でマレーシアを訪れた際に、ツバメの巣で難病を克服した人に出会った」ことからマレーシア・ボルネオ島の天然100%のアナツバメの巣を自ら採取し、配合したオリジナルブランド「美巣」を立ち上げた。ツバメの巣をふんだんに配合したジュレやドリンク、サプリメント、ハンドクリームなど食品と化粧品を展開。製品力の高さに自信を持ち、地道に展開する中で、今年に入りジュレをはじめとする製品に魅了された女優の大地真央が広告ビジュアルに参画するなど大きく飛躍。自社研究所も立ち上げ、4月にフェイスマスクやフェイシャルソープ、9月には深刻な手あれに悩む美容師のために開発したハンドクリームに、ローズの香りをつけた「ハンドクリームR」、10月23日にはまつ毛美容液「アイラッシュエッセンス」などを相次いで発売した。今後は「ツバメの巣には育毛効果も期待できるので、育毛剤を展開したい」。将来的には医薬品への活用も視野に入れている。

日本初ツバメの巣専門店

 ツバメの巣専門店を展開するネストイズは、「ツバメの巣には自然由来のホルモンが豊富に含まれているので、年齢と共に鈍化する細胞を活性化し、不安定なホルモンバランスを整える役割があり、健康で美しく年を重ねるスローエイジングに一役買う」和田満代ネストイズ社長)とし、15年5月に日本初のツバメの巣専門店「デザートカフェ ネストイズ(DESSERT CAFE NEST IS)」を大阪・箕面にオープンした。使用するツバメの巣はインドネシアのカリマンタンで採取され、無漂白、無添加、無成型で純度100%のもの。17年11月1日には2号店を三越恵比寿店内に開設し、初となるツバメの巣のフリーズドライの他、ゼリードリンク、収穫時そのままの形のツバメの巣を販売するほか、ツバメの巣を使用したスイーツなどのメニューを用意する。
 
 3社は天然100%の高品質なツバメの巣を使用しているが、18年に国家プロジェクトの成果が出ることで、ツバメの巣を使用した製品のさらなる市場拡大が予測できる。安価で品質(効果)を保証できないツバメの巣も少なくない中で、成分として活用するのに見極める力も必要となりそうだ