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上海灘創業者デイヴィド・タン、63歳で亡くなる

 上海灘(SHANGHAI TANG)の創業者であるデイヴィド・タン(David Tang)が29日亡くなった。享年63。健康上の問題を「フィナンシャル・タイムズ(FINANCIAL TIMES)」の連載で明かしており、8月には潰瘍が見つかったためロンドンの病院に入院していた。タンは8月に主催するパーティーの招待状を発送するなど死の直前まで活動しており、9月2日には「フィナンシャル・タイムズ」のイベントに登壇する予定だった。

 タンは香港の富裕層の家に生まれ、祖父は香港で初めてバス会社を創業した人物。イギリスで学び、1994年に上海灘を創業。98年にはコンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT、以下リシュモン)に売却した。2008年には慈善活動が評価され、大英帝国勲章のナイト・コマンダーを受勲し、会員制の中国人会を作ったり、レストランチェーン「チャイナ・タン(CHINA TANG)」を経営することでも知られていた。

 25年以上の付き合いがあった投資会社フィナンコ(FINANCO)のギルバート・ハリソン(Gilbert Harrison)会長は「彼はパイオニアで私が知る中で最も興味深い人物の一人だ。とてもクリエイティブで、楽しく、野心家だった。アジアと英国、両方から来る品性を備え、彼は常に自分のことを『外見は黄色人種、中身は白人だ』と言っていた」と話した。

 その他にも、イワン・ベンターズ(Ewan Venters)=フォートナム・アンド・メイソンCEOや俳優のラッセル・クロウ(Russell Crowe)らが追悼のコメントを寄せている。
 
 なお、リシュモンは7月に上海灘をイタリアのフィナルバ SPA ホールディングス(FINALBA SPA HOLDINGS)のアレッサンドロ・バスタリ(Alessandro Bastagli)社長に売却すると声明を発表した。