ファッション

パリで気になる若手たち、やっぱりLVMHプライズはすごい

 昨日で、パリコレが終了しました。連日、ゲリラ豪雨に見舞われ、太陽にはそっぽを向かれっぱなし。最終日はようやく晴れて、清々しくフィニッシュしました。

 そんな今回のパリコレでは、ショーの合間にどれだけショールームを回れるか、を念頭に置きながら、取材を行いました。さて、どれだけ回れたか、というとなかなか難しかったのは事実。雨のせいで、いつも以上に渋滞するなどの不運もありましたし、何より今回はスケジュールが1日短縮されたため、最終日までほぼ間髪を入れずに取材が重なったというのが大きかったです。今回のパリで、ショーも含めて気になった若手を紹介します。日本に入ってきていないブランドもまだまだありましたよ〜。

 まずは、ニュージーランドの「マギー マリリン(MAGGIE MARILYN)」。先シーズンデビューし、早くもLVMHプライズのセミファイナリストにもノミネートされている若手です。ドラマチックにラッフルなどを飾りながらも、スポーツウエアやメンズ服の要素を加え、シルクやデニム、シープスキンなどをミックスして提案しています。ドレスアップもカジュアルダウンもできる今時なデザインで良かったです。「インスピレーションになるのは、ジェーン・オースティン(Jane Austen)の小説。フェミニンなのに、強さもある女性だから」とデザイナーのマギー。なんかわかりますよね。「スニーカーと合わせられる洋服をデザインしているわ」。彼女自身もスニーカーを履いていました。よく似合っています。

 さらに、どこの素材を用いて、どこで生産するかなど、サステイナビリティーにもこだわっていると言います。工場は事務所から車で30分。全てニュージーランド生産。オーガニックコットンを用いるなど、素材への配慮もあります。「私はニュージーランドの田舎で育ったカントリーガール。環境について考えることが多かったの。少しでも今の世の中をよくしたいと思っているわ」。オーガニックと叫ばなくてもオーガニックのものが多いニュージーランド出身らしいなあと感じました。参考価格は、コートで1000ユーロ、ドレスで800ユーロ、ニットで200ユーロ、デザイントップスが110ユーロ程度。

 同じくLVMHプライズのセミファイナリストに残っている「アトライン(ATLEIN)」はデビューショーを行いました。ちなみに2016年9月5日号の「WWDジャパン」の新人特集でも紹介していて、私たちも注目していたブランドです。デザイナーのアントナン・トロン(Antonin Tron)はアントワープ王立芸術学院を卒業し「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」「ジバンシィ(GIVENCHY)」「バレンシアガ(BALENCIAGA)」で経験を積み、すでにアンダム・ファッション・アワード(ANDAM FASHION AWARD)も受賞している実力派。いい意味で、今時っぽくない正統派のデザインが新鮮でした。ドレーピングやバイアスカットで作るしなやかでミニマルなシルエットが特徴です。襟ぐりのバランスをずらしたり、大胆に素材や色を切り替えたりしてアートフィーリングをプラスしていて、端正なデザインでした。

 
 一度、ロシアで見つけたウズベキスタン × 韓国なブランドとして紹介した「ジェイ キム(J. KIM)」もパリでショールームを開いていました。デザイナーのジェニア・キム(Junior Kim)は北朝鮮にルーツを持ち、ウズベキスタンで生まれ、現在ロシアをベースに活動する女性です。常にウズベキスタンや北朝鮮、韓国からインスパイアされたコレクションを発表しています。今回は、北朝鮮の民族服からインスパイアされました。日本人にとってアジアモチーフは難しいので、今シーズンは、日本でのウケが良くないかもしれないのですが、注目している若手です。

 ショールームで服を見ていたら、デザイナーのジェニアがやってきました。小柄で素敵な女性でした。
 
 意図的に取材したわけではないのですが、紹介した3つ中2つが、LVMHプライズノミネートブランドでしたね。あらためてLVMHプライズのパワーを感じた今回のパリでした。

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