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西川、創業460周年で“眠りのインフラ企業”へ 第2創業期は宇宙やモビリティ領域にも挑戦

睡眠ソリューション企業の西川は創業460周年を迎え、500周年へ向けた新ビジョンを発表した。2月1日に社長に就任した竹内雅彦氏は、「人類の眠りを深化させ、すべての人の可能性を最大限解き放つ」を新たなパーパスに掲げ、従来の“モノ作り”から“インフラ作り”への転換を打ち出した。睡眠を単なる休息ではなく、健康や労働生産性、社会課題の解決につながる基盤と位置付け、「不眠大国日本を、眠りから元気にする」ことを目標に据える。

竹内社長は460周年を「第2創業期」と位置付ける。モノを売るだけでなく、体験や感動を提供する方向へ進化するとし、店舗でのエンターテインメント性ある体験価値の強化を掲げた。また、近江商人の“行商”の精神への回帰にも触れた。取引先と一体となり、睡眠の悩みを抱える生活者へ直接価値を届ける“現代の行商”を目指す。

同社はこれまで、東京・京都・大阪の事業統合や、値引きに頼らない販売戦略を推進。眠りの課題を解決するコンサルティング事業「ねむりの相談所」やオーダーメード枕、オーダーメードマットレスなどが好調だという。今後はプレミアム市場を重点領域と位置付け、価格訴求ではなく、睡眠改善への納得感や体験価値を軸に提案を強化する。

“超デジタル”と“超アナログ”の二刀流

今後はAI技術を活用した“ビヨンドスリープ 〜眠りのその先へ〜”構想を推進する。睡眠データを基に、食事や服装、香りなどを提案し、QOLの向上や体調管理へつなげる。会見では、昨年大阪・関西万博で披露した、クッションに座ることで自律神経の状態を計測し、状態に応じたフードなどを提供する飲食店を提案するシステムを紹介。現在は、マットレス内蔵センサーによって布団内温度を自動調整する“スマートマットレス”の開発を進めていることを明かした。

また、「日本での成功を武器に世界へ挑戦する」とし、海外展開も加速する。訪日客需要は好調で、年内には米国と台湾に現地法人を設立し、出店を進める計画だ。さらに、ANA国際線ファーストクラスやビジネスクラスへの寝具提供に加え、自動車シートでの睡眠計測活用や、宇宙空間における睡眠研究などにも取り組む。異業種との共創を通じ、睡眠の社会インフラ化を進める。

竹内社長は、「睡眠の問題は個人の健康だけでなく、企業経営や社会全体の活力にもつながる」と説明。産官学医との連携による予防医学エコシステムの構築や、現在約500店舗を展開する実店舗を5年以内に2000店舗へ拡大する方針も明らかにした。コンビニエンスストアやドラッグストア、家電量販店など新業態への進出にも意欲を見せ、「寝具の枠を超え、データと科学で新たな価値を創出していく」と語った。

会見には、プロバスケットボール選手の河村勇輝氏も登壇。高校時代から同社の“エアー”シリーズを愛用していると明かし、「睡眠は競技生活の一部。ベストなコンディションでプレーするために、寝具にこだわっている」とコメントした。現在もオーダーメード枕を遠征先へ持参し、「なるべく自宅と同じ環境で眠れるようにしている」という。

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