
ビューティ賢者が最新の業界ニュースを斬る
ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN.com」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。
今週は、JビューティがKビューティに追いつくために必要なことを考察。(この記事は「WWDJAPAN」2025年10月6日号からの抜粋です)

矢野貴久子「BeautyTech.jp」編集長 プロフィール
雑誌編集者を経て1999年からデジタルメディアに関わり2017年、アイスタイルで媒体開発に着手。18年2月に美容業界のイノベーションを扱うメディア「BeautyTech.jp」の編集長に就任
【賢者が選んだ注目ニュース】

伸び続けるKビューティと比較して、Jビューティにはまだまだ世界での成長余地があるはずだとはよく言われており、個人的にも強くそう思う。なぜなら、韓国のこの目覚ましい海外進出は約10年という短い期間で成し遂げられたものだからだ。この仕組みをひもとけば、Jビューティが今後10年間で同じような成長が可能なのではないだろうか、という仮説を今回は考えてみたい。
まず、韓国コスメが世界に知られ、現在に至るまでどのような変遷があったのかをなぞってみたい。韓国のコスメ企業は元々R&D(研究開発)が強く、海外進出のノウハウを持ったOEM企業群の厚さに支えられてきた。多くの新興ブランドが立ち上がり始めたのは2010年前後。それに呼応するように官民の集中支援が開始され、SNSと越境EC、それ以前から人気のあったドラマや音楽などKカルチャーとの連携で12年には化粧品の輸出が輸入を上回った。
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