9月に入っても、日中は汗ばむ日が続いている。街中のドラッグストアやバラエティーストアを覗けば、まだ“ひんやりアイテム”の特設コーナーが健在。そんな様子からも、暑さ対策グッズを手に取る人の多さがうかがえる。
「9月だからもう大丈夫」ーーそんな油断は禁物。まだまだ頼れる存在は、やっぱり“ひんやりアイテム”だ。
そこで、記者はスナップ企画を兼ねて実際にフェス会場で人気の“ひんやりアイテム”をお試し。8月16日と17日に開催された都市型音楽フェス「サマーソニック 2025(SUMMER SONIC 2025)」の会場、ZOZOマリンスタジアムと幕張メッセへ足を運んだ。両日とも気温は35度前後、検証時間は11〜18時という、まさに過酷な環境だった。
試したアイテムは汗拭きシート・冷感ミスト・冷やしタオルの3種類。灼熱のフェスでどれだけ快適に過ごせるかを検証し、それぞれの「ベスト・オブ・ひんやり」を決定した。
汗拭きシート:武骨じゃない“メンズ冷感”
フェスに欠かせない“ひんやりアイテム”といえば、やはり汗拭きシート。私が求めているのは“凍えるほどの冷たさ”なので、メンズものを選ぶことが多い。
ただ、メンズものはパッケージが武骨なものが多く、友人に渡すときにはやや気恥ずかしさを覚える。そんな私のわがままを満たしてくれるのが「プラウドメン(PROUDMEN)」の“グルーミングシートクール”(16枚入り、990円)だ。メンズものとは思えないスタイリッシュなデザインで、女性が持っていても違和感がない。爽快感も申し分なく、ベタついた汗を拭き取ってから涼しい場所に行くと、身震いをしてしまうほど。かなり満足感が高い。
さらに特徴的なのは香りの変化。トップはシトラスのフレッシュな香り、ミドルは落ち着きのあるマリンフローラル、ラストはウッディムスクが余韻を残す。本格的な香水のように時間と共に香りが移ろい、全身を心地よく包んでくれる。
コストパフォーマンスは突出して良いわけではないが、1枚のサイズが大きく、生地も丈夫なため全身をしっかり拭くことができる。
冷感ミスト:ボディーも頭皮にもこれ1本で爽快
冷感ミストはボディーのクールダウンだけでなく、キャップの下で蒸れた頭皮にも効果的だ。1つ携帯しておくと安心感がある。
中でも「シロ(SHIRO)」の“アイスミント ボディミスト”(50mL、1980円)は、シンプルかつスタイリッシュなデザインで持ち運びやすいサイズ感。毎夏に登場する限定アイテムで、存在は知っていたがようやく買えた。使用感はさっぱりとしていながら、保湿成分のゆずエキスを配合しているため、乾燥対策も可能。紫外線や発汗による肌の負担を和らげる、まさに“一石二鳥”のアイテムである。
ブランドものゆえ冷感が控えめかと思いきや、炎天下でもしっかりとした清涼感をもたらす。柑橘系の香りも軽やかで、周囲に不快感を与えることなく使用できる。
なお、2025年はさらにクールな“アイスミント ボディミスト エクストラクール”(50mL、2090円)も登場していたが、すでに完売。来年は発売と同時に入手したい1品である。
冷やしタオル:冷感持続ナンバーワンの“ペンギンのきもち”
まだ比較的新しい冷やしタオルだが、首元を冷やすだけで全身の暑さが一気に引いていくため、頼れる存在だ。特に「キモチ」の“氷冷タオル ペンギンのきもち”(5枚入り、660円)は、冷感の持続力が群を抜いていた。
一般的な冷やしタオルは30分程度で効果が薄れる印象だが、この製品は1時間半ほど冷たさを保った(個人の感想)。同行していたカメラマンも驚くほどで、その効果は大きい。
タオルの長さも十分で、首に巻いて結べる点も実用的である。他製品のように短さで窮屈さを感じることもない。フェスで思い切り体を動かす際には、この安心感は大きい。
さらに、冷感が弱まったときには「シロ」の“アイスミント ボディミスト”を吹きかけると、再びひんやり感がよみがえる。ホカホカのおしぼりと化していたタオルが再びキンキンに冷えるため、この“裏技”はぜひ試してみる価値がある。
まだ厳しい暑さが続く9月。シーンに合わせて“ひんやりアイテム”を取り入れれば、秋のフェスも快適に楽しむことができるだろう。