
スポーツアイウエアブランドの「オークリー(OAKLEY)」が創業50周年を迎え、7月に南カリフォルニアの宇宙船を思わせる本社ビル、その名も”インタープラネタリー ヘッドクオーター(Interplanetary HQ)”で、ブランドの過去・現在・未来をつなぐ壮大なパーティーを開催した。各国から招待されたメディアやインフルエンサーたち、そしてブランドにゆかりのあるアスリートやセレブリティーたちが、思い思いの「オークリー」スタイルに身をつつんで参加し、祝祭的なムードに包まれた同イベントを、写真で振り返る。
本社前の広場に設けられた特設ステージで夕刻から始まったイベントを最初に盛り上げたのは、アメリカのオーディション番組「アメリカズ ゴットタレント(America’s got talent)」の司会でもおなじみの人気俳優テリー・クルーズ(Terry Crews)だ。アメリカンフットボールの選手としてNFLでプレーしていた経歴を持つ元アスリートの彼が、ステージ上にカイオ・アマト(Caio Amato)=グローバル・プレジデントや、ブライアン・タクミ(Brian Takumi)=ブランドクリエイティブ部門 バイス・プレジデントなど「オークリー」のキーパーソンたちを呼び込むと、宇宙開発企業のアクシオムスペースとの協業や、メタ社との共同開発によって生まれた「オークリー」×メタのAI搭載サングラスの発売など、ビッグニュースを発表して会場を沸かせた。
アマトー=グローバル・プレジデントが「私たちが『世界で一番大きなブランドであるか』に関しては議論の余地はあるだろうが、世界で一番クールなブランドであるのは間違いない!」と語るように「オークリー」は、創業以来「反骨心と革新」を原動力に、スポーツとライフスタイルの分野を自由に行き来してきた。そんな同ブランドのアニバーサリーなだけに、集まったのはカルチャーやファッションのトレンドを牽引するクールなゲストばかり。
カメラがとらえたのは、ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)やニッキー・ミナージュ(Nicki Minaj)とも共演してきたフィメールラッパーのBIA、カリフォルニア出身でドージャキャットとも共演しているラッパーのスウィーティー(Saweetie)、モデルのデライラ・ベル・ハムリン(Delilah Belle Hamlin)、子役から活躍する米国人俳優のヤラ・シャヒディ(Yara Shahidi)、モデルで俳優のキース・パワーズ(Keith Powers)、ヒップホップ・コレクティブのフラットブッシュ・ゾンビーズ(Flatbush Zombies)に所属するラッパー、プロデューサー、ソングライターのエリック・ザ・アーキテクト(Eric the Architect)、NBAのボストン・セルティックスに所属するバスケットボール選手のジェイレン・ブラウン(Jaylen Brown)、NFLのミネソタ・バイキングスに所属するアメフト選手のジャスティン・ジェファーソン(Justin Jefferson)などの面々だ。
その後オーディエンスの前に現れたのは、アニマ(Anyma)ことマッテオ・ミッレリ(Matteo Milleri)。音楽とデジタルアート、そしてテクノロジーを融合した大迫力のステージで知られるイタリア系アメリカ人の音楽プロデューサーだ。「未来志向」や「革新性」といった共通のキーワードをかかげる「オークリー」とアニマは、このイベントで協働を発表し、「現実」と「非現実」が混じり合うテクノミュージックと映像が組み合わせられたパフォーマンスを披露。3Dアニメーションを駆使した演出は、オーディエンスを没入型の体験へと導いた。
そして、パーティーのハイライトは終盤に訪れた。シークレットゲストとして6月に「オークリー」の“チーフビジョナリー”に就任したラッパーのトラヴィス・スコット(Travis Scott)がステージに登場したのだ。同ブランドのアイウエアやアパレルを身にまとって「未来」を感じさせるスタイルで現れたトラヴィスは、ユーチューブでそれぞれ13億回と10億回再生(!)を誇る代表曲「SICKO MODE」や「Goose Bumps」のほか、最新曲も披露した。炎が噴き出す大迫力の演出の中、ステージを飛び跳ねながら1時間にも及ぶパフォーマンスで会場を盛り上げ、“チーフビジョナリー”としての役目を果たした。
そして大トリとして登場したのは、グラミー賞受賞プロデューサー/DJのメトロ・ブーミン(Metro Boomin)。「オークリー」“エリプス”を着用し、会場をさらに沸かせた。
ブランドとしての大きな節目である50周年を迎えた「オークリー」。ヘッドクオーターにゲストを招いた今回のイベントは、単なる過去の懐古や内輪ノリでは終わらない、未来志向の同ブランドらしい形でのセレブレーションだった。「私たちは常に、はみ出し者や負け犬たちの味方だ。その姿勢こそが『オークリー』を『オークリー』たらしめる」。そんなアマトー=グローバル・プレジデントの言葉に象徴されるように、「オークリー」は常に挑戦者の視点に立って、既存の枠組みにとらわれない革新を続けてきた。今もゆるがないそのブランドの精神を体現していたこの夜のパーティーは、「このブランドは、次世代に向けてさらにどんな進化を遂げていくのか」という期待を抱かせた。