
2025年度の「メットガラ(MET GALA)」が、5月5日(現地時間)にニューヨークのメトロポリタン美術館(The Metropolitan Museum of Art)で開催される。開催が目前に迫る今年の「メットガラ」の注目ポイントを、詳しく紹介する。
テーマと展示
2025年の「メットガラ」のテーマは“スーパーファイン:テーラリング ブラック スタイル(Superfine: Tailoring Black Style)”。今回のテーマはメトロポリタン美術館の特別展にちなんだもので、ブラック・ダンディズムにフォーカス。
同展は、ゲストキュレーターであるモニカ・L・ミラー(Monica L. Miller)の09年の著書「Slaves to Fashion: Black Dandyism and the Styling of Black Diasporic Identity(原題)」をもとに、18世紀の啓蒙時代のヨーロッパから現代までの、アフリカ系移民のアイデンティティー形成におけるファッションの重要性にフォーカスする。「メットガラ」においてメンズウエアに焦点を当てたファッション展は03年以来となる。
特別展の詳細
期間:2025年5月10日~10月26日(現地時間)
会場:メトロポリタン美術館
キュレーション
モニカ・L・ミラー(ゲストキュレーター)が企画。コスチューム・インスティテュートのアンドリュー・ボルトン(Andrew Bolton)、ウィリアム・デグレゴリオ(William DeGregorio)、アマンダ・ガーフィンケル(Amanda Garfinkel)らも参加する。展示のデザインにはアーティストのトルクウェイズ・ダイソン(Torkwase Dyson)、タンダ・フランシス(Tanda Francis)、イケ・ウデ(Iké Ude)が担当する。
また写真家のタイラー・ミッチェル(Tyler Mitchell)が撮り下ろした写真と30篇以上のエッセイを収めた冊子を展示の来場者に配布する。
ドレスコード
今年のドレスコードは“Tailored for You(あなたにぴったりの仕立て)”。スーツとメンズウエアに焦点を当てた特別展にちなんでおり、来場者は展覧会のテーマに沿ったシルエット、生地、アクセサリーを創造的に解釈したスタイルが求められる。
共同ホスト
共同ホストを務めるのは、スポンサーでもある「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のメンズ・クリエイティブ・ディレクター、ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)、F1レーサーのルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)、歌手のエイサップ・ロッキー(A$AP Rocky)、俳優のコールマン・ドミンゴ(Colman Domingo)ら黒人男性と、米「ヴォーグ」編集長のアナ・ウィンター(Anna Wintour)。
参加方法
「メットガラ」は招待制のみで、ゲストリストはアナ・ウィンターが決定している。イベント当日まで、ゲストの名前は伏せられている。
チケット価格
2025年「メットガラ」のチケットは約3万5000ドル(約500万円)で、10人用のテーブルは20万ドル(約2840万円)から30万ドル(約4270万円)となる。
1970年代から80年代にかけて、「メットガラ」のチケット価格は1000ドル(約14万円)未満だったと言われている。だが1998年には単独のチケットが2000ドル(約28万円)に上昇。セレブリティー中心のイベントへと変わったことにより、チケットの価格は急激に上がった。2016年には、1人分のチケットが2万5000ドル(約350万円)、10人用のテーブルは25万ドル(約3560万円)で購入できるようになった。
食事メニューと会場デザイン
食事は、シェフのクワメ・オンワチ(Kwame Onwuachi)がメニューを担当。アーティストのサイ・ギャヴィン(Cy Gavin)がレッドカーペットのクリエイティブディレクションを監修する。また、会場の装飾はデレク・マクレーン(Derek McLane)とラウール・アヴィラ(Raúl Àvila)が手掛ける。
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「メットガラ」と特別展は「ルイ・ヴィトン」がスポンサーとなっており、このほかにインスタグラム、ホブソン/ルーカス・ファミリー財団(Hobson/Lucas Family Foundation)、アフリカファッションインターナショナル(Africa Fashion International)、ペリー財団(Perry Foundation)の支援を受ける。
「メットガラ」詳細
日時:2025年5月5日17:30〜通常20:00まで
場所:メトロポリタン美術館
視聴方法
「ヴォーグ」の公式ウェブサイトからの配信で視聴することができる。