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特集 アニメコラボ ヒット連発の“制作秘話”に迫る 第12回 / 全13回

日本のアニメが全世界でヒットした理由 専門家に聞く

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日本のアニメが全世界でヒットした理由 専門家に聞く

アニメの受け取られ方が変化している。“オタク文化”とやゆされていた時代は過ぎ去り、今では、日本政府が「クールジャパン」戦略の中心と位置づけるほどに、文字通り“クール(かっこいい)”な文化とみなされている。この変化はなぜ起こったのか?エンタメ社会学者の中山淳雄氏に話を聞く。(この記事は「WWDJAPAN」2025年4月14日号からの抜粋です)

PROFILE: 中山淳雄/リ・エンターテイメント取締役社長兼エンタメ社会学者

中山淳雄/リ・エンターテイメント取締役社長兼エンタメ社会学者
PROFILE: (なかやま・あつお)1980年生まれ、栃木県出身。2006年、東京大学大学院で社会学を修了。21年にエンタメ専門の経営コンサル リ・エンターテイメントを創業。「キャラクター大国ニッポン」「クリエイターワンダーランド」「エンタメビジネス全史」「エンタの巨匠」「推しエコノミー」など著者多数 PHOTO : KAZUO YOSHIDA

CHANGE 1:
世界のアニメになるまで

アニメは、そのときどきの視聴方法によってストーリーを変えてきました。例えば1990年代初頭まではテレビ放送が中心。約100万人が視聴することを想定し、大衆受けするストーリーを重宝していました。69年放送開始の「サザエさん」(フジテレビ系列)や79年開始の「ドラえもん」(テレビ朝日系列)がその良い例です。

2000年代からは、コアでマニアックな作品が増えていきます。これはDVDの普及によるもの。DVDは3万本売れればヒットといわれており、必ずしも大衆を相手取る必要はありません。この時代の代表作は、06年の「涼宮ハルヒの憂鬱」(独立UHFなど)や09年の「けいおん!」(TBS系列)など。「アニメは一部の人のもの」という認識が定着しました。

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