ファッション

UAが「クロムハーツ」を創業者に”大政奉還” 新会社に事業移管し段階的に譲渡

 ユナイテッドアローズ(UA)は、日本で展開してきたクロムハーツ事業を、米本国のリチャード・スターク創業者兼オーナーとその親族に譲り渡すことを決めた。UAは1999年から「クロムハーツ(CHROME HEARTS)」とライセンス契約を結び、日本国内唯一の正規販売代理店として、南青山や銀座の路面店や、伊勢丹新宿店などの単独店舗と、「UA」店舗で商品を販売。ウィメンズ向けやゴールドアイテム、スモールレザーグッズなどまで商材も拡大し、2008年3月期に30億円程度だった売上高を、16年3月期末に114億円にまで伸ばしてきた。しかし、16年9月末にライセンス契約の期間が満了するため、クロムハーツ事業に関する権利義務を10月1日付で設立する新会社に承継させた後、16年12月から新会社の持ち分の全てを米本国のCHホールディングカンパニー(CH Holding Company)に対して複数回に分けて譲渡することを決めた。新会社は譲渡完了までUAとCH ホールディングカンパニーが合弁事業として運営する。譲渡完了は24年12月を予定する。

 UAは「ライセンス契約の延長の可能性も含めて協議を重ねてきた。その結果、当社は『クロムハーツ』ブランドへの関与を継続しつつ、かつ、クロムハーツ事業の収益を可及的に維持する方策として」今回の決定をくだしたと説明。

 米国クロムハーツ社は、「20年以上にわたるリレーションシップの後、クロムハーツ社とユナイテッドアローズは日本で『クロムハーツ』の小売り事業の継続的な拡大に向けた合弁会社を作ることに合意した。ローリー・リンとリチャード・スターク=オーナー兼創業者はこれまで家族経営をしてきたが、次世代に向けて、グローバルビジネスを支える持続可能な基礎を構築することに決めた。その一環として、独占販売契約だったユナイテッドアローズとの取り組みを正式に広げていく。これは我々が誇りを持ち、クロムハーツの未来を確約してくれる高い能力を信頼したうえでの、自然な進化だ」とコメントしている。

 「クロムハーツ」はリチャード・スタークが1988年にロサンゼルスで設立。ライフスタイルをベースに、シルバーを中心とした高級ジュエリーやレザーアイテム、家具などを扱うブランドで、現在、アメリカ、フランス、日本、台湾など、世界中で24 店舗を展開している。

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