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スタートトゥデイが商品取扱高1000億円、営業利益100億円を突破 販促費抑制も「ゾゾタウン」「ウェア」ともに順調

 スタートトゥデイは「ゾゾタウン」開設10周年を前に、2014年3月期の商品取扱高が1146億円(前期比119.6%)と初めて1000億円を突破した。モール事業の取扱ショップ数が前期末の492ショップから621ショップへと増加したことや、サイト作りにおいて原点回帰を重視し、カッコ良く、かつ、検索機能を大幅改善したこと、さらには、商品供給力を強化したことなどから、ユニークユーザー数、コンバージョンレートともに向上。年間購入者数は321万人と前期の248万人から大きく増加した。子会社クラウンジュエルが展開する中古販売サイト「ゾゾユーズド」も売上高を前期の9億円から23億円に躍進させた。

 利益面では、営業利益が過去最高で初の100億円超えとなる123億円(同145.2%)と大幅増益となった。送料無料化に伴うコスト増もあったが、プロモーション戦略を見直し、テレビCMなど販促費を対商品取扱高の2%に抑え、前期の5%から大幅に削減したことで、34億円余り利益を押し上げる要因となった。

 2015年3月期は、商品取扱高1324億円(同115.5%)、営業利益は前期中に稼働した新物流センターが通期で稼働することにより固定費が上がるものの、引き続き広告宣伝費を対商品取扱高2%に抑制することなどで、137億円(同110.7%)を計画する。「ゾゾユーズド」は40億円を見込む。

 前澤友作・社長は30日開催の決算説明会で「取扱高も1000億円を超え、営業利益も初めて100億円を超え、前期は本当に順調に推移することができた。大好きなタモリさんの『笑っていいとも』が終わってしまい、胸にぽっかりと穴が開いてしまった。国民的な番組だった。スタートトゥデイも国民的な企業、世界的な企業として頑張りたい。タモリさんに代わって僕らががんばりたい」と冒頭にあいさつ。その後、今期中にサイトをリニューアルし、ブランドなどとの在庫連動を図るとともに、ユーザーのインターフェイスを向上させることや、「WEAR(ウェア)」のサービスを5月21日から台湾で開始し、海外展開に着手することなどを説明した。

 特に「ウェア」については、月間の「ウェア」経由売上高が、3ヵ月前に「ゾゾタウン」で1億円を突破したと話していたが、「『ゾゾタウン』のデータを基づいた、他社サイトを含めた売上高の推定値が月額2億円を超えた。日に日に伸びている。CM効果もあり、投稿コーディネート数も50万件を超えた。非常に好調だ」と話す。売り上げ拡大に加え、他社サイトからのアフィリエイトフィーや紹介フィーなども含めて、将来的な収益機会が大きいことを示唆した。

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