ファッション
特集 「起こるかもしれない」未来のファッション 第7回 / 全7回

OpenFashion×三越伊勢丹×Shiftallで考える「仮想空間で生きる世界」のファッション 「起こるかもしれない5つの世界」座談会Vol.5

有料会員限定記事

メタバースから生成AIまで、「仮想空間で生きる世界」は現実味を持って近づいている印象だ。さらに進化する未来の仮想空間では、どんなコミュニティーが生まれ、アバターは何を着るのか。最新テクノロジーとファッションをかけ合わせたサービス開発を行うオープンファッションの上田徹最高経営責任者(CEO)とパナソニックの子会社でVR(仮想現実)デバイスを開発・販売するShiftallの岩佐琢磨CEO、仲田朝彦・三越伊勢丹 営業本部 オンラインストアグループデジタル事業運営部 レヴ ワールズ マネージャーが、それぞれの視点から仮想空間でのファッションの可能性を考える。(この記事は「WWDJAPAN」2024年1月8日号からの抜粋です)

PROFILE: 左から仲田朝彦/三越伊勢丹 営業本部 オンラインストアグループ デジタル事業運営部 レヴワールズ マネージャー、岩佐琢磨/Shiftall CEO、上田徹/OpenFashion CEO

左から仲田朝彦/三越伊勢丹 営業本部 オンラインストアグループ デジタル事業運営部 レヴワールズ マネージャー、岩佐琢磨/Shiftall CEO、上田徹/OpenFashion CEO
PROFILE: (左)(なかだ・ともひこ)2008年に伊勢丹(現三越伊勢丹)に入社。紳士服担当として店頭・バイヤー業務を経験。19年に社内起業制度を活用し、アバターへのファッション価値やライフスタイルを提案する「仮想店舗とデジタルウエア事業」のトライアルを実施。21年からメタバースを活用したスマホアプリ「レヴワールズ」事業の運営を開始、現在に至る (中央)(いわさ・たくま)1978年生まれ。立命館大学大学院理工学研究科修了。2003年から松下電器産業(現・パナソニック)でネット接続型家電の商品企画に従事。07年、ネット接続型ハードウェアの開発・販売を行うCerevoを起業。その後、Cerevoの一部をパナソニックに売却し、18年、新たにShiftall(シフトール)を設立 (右)(うえだ・とおる)2014年にOpenFashionを設立、18年にはワールドのグループに参画。現在はファッションと生成AIをかけ合わせたサービスの開発に取り組んでおり、23年8月には生成AI活用支援ツール「Maison AI」をリリース。ファッション業界に生成AIの導入と活用を推進している

メタバースはコミュニケーションツールであり創作ツール

WWDJAPAN(以下、WWD):仮想空間への注目度の変化をどう感じている?率直に言えば、人々の興味・関心は生成AIに移り変わってしまった印象がある。

岩佐琢磨Shiftall CEO(以下、岩佐):メタバースについては、2022年8月ごろにハイプ・サイクル(特定の技術の成熟度、採用度、社会への適用度を示す図のこと。黎明期から流行期、幻滅期、回復期、安定期の5段階がある)の頂点に到達し、1年後の23年8月には幻滅期に突入。今は「幻滅の窪地」(過度な期待に応えられず急速に関心が失われ、メディアが話題や技術を取り上げなくなるフェーズのこと)だと思う。ただ実需は堅調な右肩上がりを続けており、今最も利用されているVRチャット「スチームVR」の接続数は伸び続けている。

この続きを読むには…
残り2097⽂字, 画像11枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。
最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

韓国ブランドの強さに迫る 空間と体験、行き渡る美意識

日本の若者の間で韓国ブランドの存在感が増しています。K- POP ブームが追い風ですが、それだけでは説明できない勢い。本特集では、アジアや世界で存在感を示すKブランドや現地の人気ショップの取材から、近年の韓国ブランドの強さの理由に迫ります。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。