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「アン ドゥムルメステール」から初の香水 構想20年、日本では11月に発売

アン ドゥムルメステール(ANN DEMEULEMEESTER)」は9月7日、ブランド初となる香水“A”をアントワープの旗艦店で発表した。公式サイトやドーバー ストリート マーケット ロンドンなどで扱う。日本では11月22日に伊勢丹新宿本店で販売予定だ。75mLで価格は7万円前後。創業者のアン・ドゥムルメステール本人が手掛け、2013年にデザイナーを辞任して以来初の本人名義のデザインプロジェクトとなる。

伊セレクトショップのアントニオーリが20年にブランドを買収した直後、オーナーのクラウディオ・アントニオーリ(Claudio Antonioli)がドゥムルメステールに香水を作らないかと持ちかけると、すでに20年以上の歳月をかけて完成させていたことを明かした。香水の産地として有名な南フランス・グラースで長い時間を過ごして香りについて学んでいたという。ドゥムルメステールは米「WWD」のインタビューに、「『香水を作ろう』と誰かが私のドアをノックする日が来ると信じていた。自分が何をしたいのか、どんな香りが好きか、どんなアイデアがあるか、何年も前からはっきり分かっていた。昔からの夢が現実になった」と語った。

“A”という商品名は、本人の名前の頭文字とアルファベットの最初の文字であることなどに由来する。性別を問わず使いやすい香りで、クローブなどのスパイシーなトップノートに、ジャスミンやレザーがコントラストを与える。ベースノートはパチョリ、ベチバー、ローズ、サンダルウッドなどが広がる。「香水を作ることは本能に従う極めて優美な仕事だ。布のような生地や形状はない。非物質的で形のないものだ」と話し、自然に根ざした“アニマリスティック(動物的)”側面や言葉にするのが難しいものを作ったという。

柱状のガラスボトルは前面を艶やかな黒で仕上げ、“A”の文字が中から透ける。ボトルを傾けると全体が黒く変化する。ふたの内側には、1992年に夫であるパトリック・ロビン(Patrick Robyn)が撮影したドゥムルメステールのポートレートをあしらった。

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