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好調LVMHの日本法人トップインタビュー、名物アナリストのラグジュアリー市場分析【外商担当に読んでほしい記事3選】

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この連載は週に一度、「WWDJAPAN Digital」に掲載した記事の中から、編集部の記者が独自のテーマで記事をピックアップし、コメント付きで紹介する。

今週のテーマは「外商担当に読んでほしい記事3選」。名物アナリストがラグジュアリー市場の今後について分析したコラム、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」の新作腕時計“タンブール”のニュース、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)日本法人のトップインタビューの3つの記事をセレクトした。外商担当の皆さんはもちろん、ファッション・ビューティ業界で活躍する皆さんにもぜひ読んでもらいたい。ニュースの読み方を知るとともに、ビジネス会話のヒントになれば幸いだ。

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選者:益成恭子記者

山口県出身。神戸市外国語大学英米学科在学中に休学し、2年間ロンドンへ留学。帰国後卒業し、国内ジュエリー企業でダイヤモンドバイヤーとしてキャリアをスタート。ギャップ出版で9年間のコレクション取材を経て、2012年にINFASパブリケーションズ入社。「WWDジャパン」で米国版の翻訳を担当後、インテリア担当として家具見本市の「ミラノサローネ」などを取材。過去の経験を生かしてジュエリーやインナーウエアも担当

【記事1】
名物アナリストがラグジュアリー市場を分析 「富裕層とエントリー層を取り込むメガブランドの見通しは明るい」

資産運用大手アライアンス・バーンスタイン(ALLIANCE BERNSTEIN)はこのほど、ラグジュアリーブランドや業界に精通したルカ・ソルカ(Luca Solca)=アナリストによるリポート「未来の高級品消費者(Luxury Goods Consumer of the Future)」を発表した。市場の動向について、彼は「新型コロナウイルスのパンデミックが明けた幸福感の中で、消費者は高級商材に溺れた後、“冷静さ”を取り戻す可能性が高い。そして、ラグジュアリーの成長はゆるやかになり、このセクターは周期的なパターンに戻るだろう」と分析。ただし、「富裕層とエントリー層という異なる顧客セグメントを取り込めるポジショニングにあるメガブランドの見通しは引き続き明るい」と続ける。(全文はこちら

【記者のコメント】
コロナが落ち着き、ラグジュアリー消費はトーンダウンしているとはいえ、まだ楽観的だ。ルカ・ソルカ=アナリストが言うように、売れているのは「ディオール」「プラダ」などのメガブランド。これらブランドの強みは、低価格帯商材を拡大し、幅広い層の消費者と接点を持っているという点。ラグジュアリービジネスの鍵は、あらゆる消費者にとってアクセシブルであることにあるようだ。

【記事2】
「ルイ・ヴィトン」が腕時計“タンブール”の新作を9月に発売 ウオッチの高級路線化で現行モデルの約80%を廃番に

「ルイ・ヴィトン」は、アイコニックなウオッチ“タンブール(TAMBOUR)”をシックかつスポーティーに再解釈した新作を9月に発売する。また、ウオッチの高級路線化を進めるため、今回の新作発売を前に現行モデルの80%程度を順次廃番とする。(全文はこちら

【記者のコメント】
アイコン腕時計“タンブール”の平均価格が約63万円から約316万円になるという。高級時計が好調とはいえ、かなり思い切った戦略だ。ファッションとしての時計の提案から複雑機構やオーダーメードといった富裕層ビジネスへの完全なシフトで、時計専門ブランドと同じ土俵で戦う意志の表れだ。ブランドバリューをアップしてさらなる高みを目指すステップだと思われる。

【記事3】
好調LVMHの日本法人トップインタビュー 「日本には今、チャンスしかない」【LVMH大解剖】

諸外国同様に順風満帆に見える日本市場について、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトンはどのように捉えているのだろうか?そこで、同社日本法人のノルベール・ルレ(Norbert Leuret)社長に話を聞いた。長引く経済の停滞や円安、地政学的なリスクの増大でネガティブな未来予想が広がる中、ルレ社長の日本市場の捉え方は驚くほどポジティブ。従業員を筆頭とするさまざまなステークホルダーとのネットワークや、確固たるラグジュアリー論にも注目だ。(全文はこちら

【記者のコメント】
ノルベール・ルレ社長の言葉から、LVMHグループ絶好調の理由を垣間見ることができる。同グループの強みは、多様性のあるブランドポートフォリオやあらゆる層を取り込むMDだけでなく、積極的なイベント開催や街の開発による新たな出店先の検討など、常に何かを仕掛けている点。日本のパートナーとの交流をもとに、ローカライズや未来のラグジュアリーを模索する姿勢がうかがえる。

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