ファッション

オンワードの有望株「アンフィーロ」が売上高50億円視野 「4万本売れたジョガーパンツ」に詰まる好調のヒケツ

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オンワード樫山がEC主軸ブランドの育成に力を入れている。基幹百貨店ブランドと比較すれば一つ一つは小さな規模だが、品質と価格のバランス、デジタルで集めた客の声を基にした商品企画で、着実にファンを増やす。中でも高い成長率を見せるのが2021年に本格スタートした「アンフィーロ(UNFILO)」だ。

「アンフィーロ」については、親会社オンワードホールディングスの保元道宣社長が23年3〜5月期の決算会見で「近いうちに年間売上高50億円に届く」と述べるなど、経営層からの期待値も高い。同期間のブランド単体の売上高は前年同期比2倍と好調に推移。デザインはシンプル・ベーシックだが、オンワードグループの認定工場で生産し、品質を担保しながらこなれた価格を実現している。中心価格はワンピースで9000円前後、スカート・パンツで7000〜8000円前後、アウターが1万5000円前後。

支持される理由はお値打ち感だけではない。デジタルベースのブランドならではのコミュニケーションやデータ分析力が生きている。アンフィーロを担当する山本洋輔課長によれば、運営のキモは「デジタルマーケティングチームと企画・販売・営業担当の密な連携」にあるという。週次で実施する会議ではECのレビュー、商品ページごとのPV、成約率などのデータを、商品改良や新企画の材料にしている。

好調の秘けつが詰まる
定番“最愛ジョグパン”

レビューを基に商品を頻度高くアップデートする。ユーザーが気になった情報は記事コンテンツにする。そうして育てた売れ筋の周辺データを分析して、セット買いや次のヒットにもつなげる。ブランド立ち上げから4万本以上を売り上げるジョガーパンツ “最愛ジョグパン”(7990円)は、そんなブランド好調の秘けつが詰まった商品だ。

これまでマイナーアップデートを繰り返しながら売り上げを伸ばしてきた。ジョーゼット素材で見た目は上品だが、高ストレッチ性、防シワ、UVカット、接触冷感など多くの機能が備わる。7色の豊富なカラーバリエーションや、通常品より丈を6センチ長くしたトールサイズなどもあり、きめ細かくニーズに応える。

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