ビューティ

P&Gが黒人向けビューティブランド「ミエル オーガニクス」を買収 近年は有色人種向けヘアケアに注力

 プロクター・アンド・ギャンブル(PROCTER & GAMBLE 以下、P&G)はこのほど、黒人特有の縮毛や肌悩みに向けたヘアケア・スキンケアブランド「ミエル オーガニクス(MIELLE ORGANICS)」を買収した。取引額は非公表。

 「ミエル オーガニクス」は、2014年にモニーク(Monique)とメルヴィン・ロドリゲス(Melvin Rodriguez)夫妻が創業。ウォルマート(WALMART)やターゲット(TARGET)、CVSなど大型の小売り店でヘアケアやスキンケア商品を販売している。ベストセラーは髪や頭皮に使えるオイル“ローズマリー ミント スカルプ&ヘア ストレンシニング オイル”など。業界筋によると20年の売り上げは約4000万ドル(約50億円)で、21年にはバークシャー パートナーズ(BERKSHIRE PARTNERS)から大型出資を受けた。なお、P&Gによる買収後もモニークは引き続き最高経営責任者(CEO)を、メルヴィンは最高執行責任者(COO)を務める。

 モニーク・ロドリゲ=ミエル オーガニクスCEOはP&Gとのパートナーシップについて、「われわれの縮毛に関する専門知識や革新的アプローチと、P&Gのリソースや研究力、黒人科学者へのアクセスを組み合わせることでより多くの黒人女性をサポートできると考える」と語った。今回の取引の一環として、両社はそれぞれ1000万ドル(約12億円)をNPO法人ミエル ケアーズ(MIELLE CARES)に寄付する。ミエル ケアーズは黒人・有色人種のコミュニティーに対し教育機会や経済的なサポートを行う団体。

 P&Gでビューティ事業を統括するアレックス・キース(Alex Keith)P&Gビューティ(P&G BEAUTY)CEOは「ミエル オーガニクス」を「何百万人もの黒人女性に愛されているブランド」と評価し、「P&Gは『ミエル オーガニクス』のミッションである黒人・有色人種の女性向けの商品を増やし、研究開発への投資を増やすことをサポートする」とコメントした。

 P&Gはここ数年、有色人種に向けたヘアケア商品を増やしている。19年には黒人女性の髪に特化したヘアケアライン「マイ ブラック イズ ビューティフル(MY BLACK IS BEAUTIFUL)」を立ち上げた。その前年には髪質が硬い男性に向けたシェービングブランド「べヴェル(BEVEL)」や縮毛にアプローチしたウィメンズヘアケアブランド「フォルム(FORM)」を擁するウォーカー&コー(WALKER & CO.)を買収した。

 一方の「ミエル オーガニクス」は最近、白人のTikTokスターで300万以上のフォロワーを持つアリックス・アール(Alix Earle)が人気のオイルを紹介したことで物議を醸した。白人であり、さらに多大な影響力を持つ彼女が紹介したことにより商品が売り切れてしまった場合、本当に必要とする黒人が手に入れられなくなることを危惧する論争がSNS上で起こったのだ。これに対しモニークは「われわれの商品がなかなか手に入らず消費者が困っていることを理解している。だからこそ今回のP&Gとの協業は大きな意味を成す。より幅広い消費者へのアプローチを可能にし、消費者は商品を手に入れやすくなる。(P&G傘下に入っても)処方を変える予定はないので既存品の愛用者には安心してほしい」と話した。

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