ファッション

「ヴァンズ」や「シュプリーム」親会社のCEOが退任

 「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」「ヴァンズ(VANS)」「ティンバーランド(TIMBERLAND)」「シュプリーム(SUPREME)」などを擁するVFコーポレーション(VF CORPORATION以下、VFC)は12月5日、スティーブ・レンドル(Steve Rendle)会長兼社長兼最高経営責任者(CEO)の退任を発表した。後任は未定で、当面はベンノ・ドーレ(Benno Dorer)筆頭独立社外取締役が暫定社長兼CEOを、リチャード・カルッチ(Richard Carucci)取締役が暫定会長を務める。

 ドーレ暫定社長兼CEOは、「VFCにおよそ25年在籍し、CEOとして約6年にわたってリーダーシップを発揮して多大なる貢献をしてくれたスティーブに取締役会を代表して深く感謝する。そのビジネスへの高いコミットメント、ブランド育成にかける情熱、カルチャーへのフォーカスは、強いアクティブ・ライフスタイル・ブランドを複数展開し、パーパスに基づいて会社を運営するという現在のVFCの構築を大いに助けてくれた。彼のますますの活躍を心から願っている」と語った。

 レンドル前会長兼社長兼CEOは、「過去5年にわたり、CEOとしてVFCを率いることができて大変光栄だった。才能豊かで献身的なグローバルチームに心から感謝する。VFCは大いなる可能性を持っており、引き続きの成功と発展を願っている」と述べた。

 VFCの2022年7〜9月期(第2四半期)決算の売上高は、前年同期比3.7%減の30億8060万ドル(約4128億円)だった。ブランド別に見ると、「ザ・ノース・フェイス」は同7.6%増の9億5080万ドル(約1274億円)だったものの、「ヴァンズ」は同12.7%減の9億5210万ドル(約1275億円)、「ティンバーランド」は同3.9%減の5億2420万ドル(約702億円)と苦戦。地域別では、南北アメリカが同2.9%減、EMEA(欧州、中東、アフリカ)は同4.1%減、アジア太平洋地域は同5.9%減といずれの地域も減収となっている。

 同社によれば、特に北米市場で消費者需要が弱かったことが減速の主な要因で、これに基づいて通期の業績見通しを下方修正した。なお、20年11月に「シュプリーム」を21億ドル(約2814億円)で買収した際の負債が重くのしかかり、配当金の支払いに影響するのではないかと見る専門家もいるという。

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