ビューティ
連載 ファッション業界人も知るべき今週のビューティ展望 第94回

地域特性に対応した販売の再構築は急務

有料会員限定記事

 ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。今週は、花王の販売会社の取り組みから考える地域需要の話。(この記事はWWDジャパン2022年11月21日号からの抜粋です)

【賢者が選んだ注目ニュース】
「ららぽーと福岡」に見るショッピングセンター商圏の取り方【小島健輔リポート】
地方都市こそポテンシャルを秘めている:見果てぬ街づくりVol.9

 大手日用品・消費財メーカー、ビューティ企業の第3四半期決算が出そろいつつある。内外の当業界の決算内容はさえないが、こんな時こそ、企業の戦略の変化を見落とさないようにしたいものである。その中で、花王の2022年12月期第3四半期決算に注目したい。売上高は前年同期比10.5%増の1兆1277億円、営業利益は同29.4%減の769億円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は28.9%減の583億円だった。特に原料価格高騰の影響を大きく受け、柔軟仕上げ剤などの拡販計画とのはく離、中国市場の減速や米国でのスキンケアの低調などにより営業利益が計画に対し60億円未達だった。事業別売上高は、コンシューマープロダクツ(トイレタリー及び化粧品)事業が同4.2%増の8573億円だった。

 内訳をみると、化粧品事業が同5.8%増の1755億円。うち国内は市場の回復が想定を下回る中、「カネボウ」や「ケイト」などのグローバル戦略ブランド「G11」が順調に推移した。ヘルス&ビューティケア事業は同3.7%増の2708億円だった。スキンケア製品の売り上げは前年同期を上回ったが、ヘアケア製品とパーソナルヘルス製品が苦戦した。22年12月期の通期連結業績は、国内市場の回復基調や価格改定効果などを想定して、売上高は同10.7%増の1兆5700億円、営業利益は同1%増の1450億円と、第2四半期に開示した予想値を据え置いている。

この続きを読むには…
残り1151⽂字, 画像1枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。
最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

韓国ブランドの強さに迫る 空間と体験、行き渡る美意識

日本の若者の間で韓国ブランドの存在感が増しています。K- POP ブームが追い風ですが、それだけでは説明できない勢い。本特集では、アジアや世界で存在感を示すKブランドや現地の人気ショップの取材から、近年の韓国ブランドの強さの理由に迫ります。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。