ファッション

「服の一部として楽しめる下着が今後は増える」 ユニクロ22年春夏の下着はファッション性を強化

 2021年6、11月の「マメ クロゴウチ(MAME KUROGOUCHI以下、マメ)」とのコラボレーション商品の発売や、吸水ショーツをはじめとするフェムケアアイテムの展開などで話題を集める「ユニクロ(UNIQLO)」の下着。「下着と服の垣根がどんどんなくなってきている」(炬口佳乃子ユニクログローバル商品本部ウィメンズMD部長)という市場動向を反映し、22年春物はファッション性をより強化している。ワイヤレスブラ リラックスのレースタイプをリニューアルし、ミックス&マッチコーデを楽しめるフリルショーツを発売。ブラトップの新作ではトレンドの“Y2K”ファッションの主力アイテムと言えるクロップド丈のブラトップを提案する。

 「スポーツウエアとデイリーウエアの境目がなくなるなど、お客さまはニュートラルな視点で服を選ぶことが当たり前になっている。下着も服の下に隠すものではなく、『マメ』とのコラボ商品のように、服の一部として楽しんでもらえるものが今後増えてくるのではないか」と炬口MD部長。その流れに応えるために21年秋に発売したのが、ワイヤレスブラ リラックスのレースタイプだった。国内外で人気を得たが、今春はそれをリニューアルしてさらに売り上げを伸ばしているという。

 リニューアルでは、センター部分をヨーロッパで人気の深めのプランジデザインにし、ストラップにアジャスターを取り付け、パッドを取り外しできるようにした。それによりフィット感とファッション性の両方を高めたことが好調の理由という。肌馴染みがいい色や定番の黒はあえて採用せず、オフホワイト、ダークグレー、オレンジを投入。下着の生々しさを感じさせない、服のカラーパレットを参考にした色展開だ。そこには、売り場の若いスタッフの意見も反映されている。

旬の“Y2K”ファッションと連動した商品も

 ワイヤレスブラ リラックスのレースタイプのリニューアルと共に注目したい春の新商品が、ナイロン素材でギャザーを寄せたフリルショーツ。目新しいデザインではないものの、花柄とクシュッとしたデザインは、これまでの「ユニクロ」商品にはなかったセクシーさと遊び心がある。同社は綿素材のショーツを長年販売しているが「可愛らしさやフェミニンさをもう一歩表現したものを展開したい、もっと幅広い選択肢を提案したい」と考え、販売に至ったという。公式ECのレビューを見ると、くつろぎ時間用のノンストレスショーツとして愛用している人が多いことがうかがえる。

 無地と2種類の花柄の全8色柄展開だが、ブラジャーと同一色柄にはしていない。キーカラーのみを統一して、あえてブラジャーとショーツを別々の色柄で合わせるミックス&マッチのコーディネートを提案する。公式ECでは、カラーセラピスト志村香織氏による、“なりたい自分別”ミックス&マッチコーデを紹介し、一部店舗ではディスプレイも連動する予定。

 夏の主力であるブラトップでは、5月中旬発売予定のシームレスクロップドブラキャミソールが期待商品。ヘソが見えるほどの丈で、スポーティなYバックが特徴。今春夏注目されているY2Kファッションや人気のハイライズボトムと好相性だ。通常のブラトップより短い丈でネックラインが詰まった“アメリカンスリーブクロップドブラタンクトップ”と共に、(バストの形を保つ)保形性のあるカップやドライ機能など下着としての要素を備えつつ「旬のトレンドのデザインが1枚で完結する、便利でカッコいいウエア」として、アピールしていく。

 低価格のイメージで「ユニクロ」の下着を捉えている人も多いだろうが、今春はそれに加えて「ファッションと同じように下着を選ぶ楽しさ」への提案へと、一歩踏み込んで攻める進化を感じさせる。これまで「ユニクロ」では、一部店舗を除いてメンズも含めたアウターウエアと同じ売り場で下着を買うことに対し、男性の視線や試着の面でデメリットに感じたことも事実だ。ただ、服と下着の垣根がどんどん低くなっている今、常に服と隣り合わせで売られているユニクロの下着が、その間をシームレスに繋ぐ役割を果たし、ファッションの可能性を広げると期待する。

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