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匠大塚「全国の百貨店から声がかかっている」 池袋東武に大型店を22日オープン

 東武百貨店池袋本店は21日、「匠大塚 池袋東武店」を22日の開店に先駆けて関係者に公開した。5階の紳士服フロアに1200平方メートルの売り場を設け、ソファ、ベッド、ダイニングテーブル、イス、絨毯、カーテンなど国内外の高級家具を1000点以上そろえる。

 池袋本店はこれまでも催事で何度か匠大塚と取り組んできた。執行役員の川村徹・賃貸事業部部長は「催事での反響が大きかった。常設の大型店によって百貨店に来なかったお客さまを呼び込みたい」と話す。池袋本店では6階に「ニトリ」も入っている。同じ家具・インテリア専門店でも対照的な両店の比較購買が可能になる。

 匠大塚は、大塚家具の創業者・大塚勝久氏が2015年に勃発した長女・久美子氏との主導権争いに敗れて、退場したのを機に設立した。その後、久美子氏が率いる大塚家具は業績悪化に歯止めがかからず、家電大手のヤマダホールディングスの傘下に入った。久美子氏は20年末に社長を退任している。

 一方、匠大塚は出店が軌道に乗りつつある。20年には東急百貨店吉祥寺店、21年4月には渋谷の東急百貨店本店、5月には金沢の大和に出店した。売り場面積2万7000平方メートルの春日部本店(埼玉県)、青山店(東京都)以外の4店舗は百貨店への出店になる。百貨店の店舗は現在まで400平方メートル以下の小型店ばかりで、池袋東武店は初の大型店だ。

 匠大塚の勝久会長は「百貨店は前の会社(大塚家具)と共通のお客さまが多い」とポテンシャルを強調する。家具・インテリア売り場を自前で運営できる百貨店は少なくなっており、高級家具のMDに強い匠大塚は魅力的に映る。長男の勝之社長も「今は全国の百貨店から声がかかっている。社内の体制が十分ではないため、すぐに出店拡大とはいかないが、念願の大型店である池袋東武店で実績を作り、今後につなげたい」という。

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