ビューティ

フランスの新・美容トレンドは菓子感覚で食べられるグミサプリと石セラピー

 世界に目を向けると日本とは異なる美容トレンドが生まれている。そこで連載「海外ビューティ通信」では、パリやニューヨーク、ソウル、ベルリンの4都市に住む美容通に最新ビューティ事情をリポートしてもらう。(本文中の円換算レート:1ユーロ=125円)

 フランスは昨年11月末に2回目のロックダウンが解除されたものの、飲食店をはじめ劇場や映画館などは引き続き閉鎖され、18時以降の夜間外出禁止令が継続中だ。そんな中、美容業界ではより“グリーン”かつ“クリーン”志向の美容人気が定着してきている。さらに自宅でのセルフケアが重視され、新たなブームが生まれている。

さまざまなブランドから目的別の美容グミが登場

 オシャレなサプリメントとして大ブームを巻き起こしている「エイム スキンケア(AIME SKINCARE)」に続き、新しいインナーケアブランドが続々と登場している。「エピキュール(EPICURE)」は、インターネットでカウンセリングを行いオーダーメイドの個人に合ったサプリメントを自宅に届けてくれるサービスだ。1カ月分29ユーロ(約3600円)で、ほかに3ヶ月と6ヶ月コースがある。ロックダウン中に一気に人気の火が付き話題を集めた。オーダーメイドサプリのほか、ストレスフリーや安眠、ダイエットなど目的別の美容グミ(24.9ユーロ=約3100円)や、アセロラ、亜鉛、セレン入りの免疫アップが期待できるタブレット(19ユーロ=約2300円)など豊富な商品をそろえ、1月からは老舗百貨店のル・ボン・マルシェ(LE BON MARCHE)での独占販売がスタートした。

 おいしく菓子感覚で楽しめる美容グミを扱うブランドで代表的なものは、グルテンフリー、着色料フリーにこだわり、髪や肌のケアとスリミング、デトックス、サンケアなどに特化した全9種(各25ユーロ=約3100円)を販売する「ラシレ(LASHILE)」、肌爪髪のケア用から、エネルギー補給、閉経後のケア、子ども用まで全8種(各20ユーロ=約2500円)をそろえる「レミラキュルーズ(LES MIRACULEUX)」などがある。さまざまなブランドが提案することで、新たな美容トレンドとなっている。

石の力で体の内外からアプローチするリトテラピー

 そしてこのところ、ホリスティックな美容の流れから、石を使ったリトテラピー(『リト』はギリシャ語で石、『テラピー』は治癒を意味する)がフランス人にとってより身近な存在になっている。石には肌を強化するさまざまな特性があり、血行促進やニキビ予防のほか、美容成分の浸透力を高め、肌のトーンを明るくするなどといわれているが、同時に精神を落ち着かせて自信を持たせるなど、さまざまな効果があると信じられているからだ。

 中でも「ロール オン ジャード(ROLL ON JADE)」は、ローズクオーツや翡翠を使ったさまざまな形状のカッサ(最近の人気はキノコ型!)や、ローズクオーツ入りのウオーターボトル(70ユーロ=約8700円)などを販売し、リトテラピーブームに火を付けた。ホリスティックブランド「センタラ(SENTARA)」は、同様のカッサやローラーのほか精神の浄化を目的にヘマタイト(赤鉄鉱)とクリスタルの粒を入れたエッセンシャルオイルのスプレー(ユーカリ、レモングラス、パロサントのブレンドオイルを使用)を発売し話題だ。

 年末年始のル・ボン・マルシェでは、ロンドンのセルフリッジを拠点とした占いの活動で知られる超能力姉妹、サイキックシスターズ(Psychic Sisters)が手掛けるプロダクトをコーナー展開で販売していた。ロールオンタイプのオイルやヒーリングミストなどだ。ロールオンは富や成功を呼ぶといわれる鉱石のカーネリアン(紅玉髄)や、ネガティブなエネルギーを除去するといわれるオブシディアン(黒曜石)を漬け込んでいるそうだ。フランス人は占いやスピリチュアルな世界をそれほど信用していない人が多いが、現在の不安な状況下では精神的な世界に頼りたい人が増えているのかもしれない。

須山佳子(すやま・けいこ)/コンサルタント:2001年に渡仏しMBAを取得。ファッション業界で働き、09年に日本の美容ブランドを欧州市場へ売り込むコンサルティング会社を設立。取引先は欧州の高級百貨店、美容ストア等。パリ市内でポップアップストア「Bijo;」主宰。インスタグラムアカウントは@bijo.paris

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