ファッション

秋デニムは脱カジュアル! アウターでクラシックに格上げ

 最も身近なウエアの一つであるデニムパンツに異変が起きています。2020-21年秋冬シーズンのランウエイではクラシックなテイストが台頭。ジェンダーレスな風潮も追い風になり、デニムパンツを“タイムレス&ジェンダーレス”な方向でアレンジする動きが目立っています。

 たとえば、「セリーヌ(CELINE)」は、貴婦人風フリルをあしらったブラウスで、デニムルックをフォーマルに格上げ。さらにテーラードジャケットを羽織って、凜々しさもプラス。ユーズド感を漂わせるデニムパンツに、品格を寄り添わせました。今秋冬のデニムコーデではこういった、クラシックなアイテムを使った“脱カジュアル”のムードづくりがポイントになります。

ダンディーなジャケットでクールな“デニム紳士”に

 ダンディーなダブルブレストのジャケットをキーピースに選び、英国紳士風のスタイリングに仕上げたのは、「バルマン(BALMAIN)」のデニムルック。タキシードライクな襟とつやめいた風合いはウォッシュ加工のデニムパンツと好対照。真っ赤なタートルネックセーターを差し色に、いっそうコントラストを際立たせました。

 ダークカラーでまとまりがちな冬コーデでは、このようなつやのある素材や鮮やかな色使いが重宝します。クシュクシュとたるませたロングブーツで足元に抜け感を添えて。

優雅なマントをまとって貴婦人風コーデ

 古風な装いの代表的なウエアにマントがあります。英国紳士も貴婦人も愛用してきたという点では歴史的なジェンダーレスアイテムと言えるでしょう。「マイケル・コース コレクション(MICHAEL KORS COLLECTION)」は、クラシックなマントでボディーをくるみました。丸みを帯びた優雅なシルエットが装いにヨーロピアンな品格をもたらしています。

 羽織るだけで印象がガラリと変わり、コーディネートにボリュームが出るので、着痩せ効果も期待できそう。ボリューム袖やふんわりニットの上から楽に羽織れるところも便利です。

スーツ風なデニムonデニムで“脱カジュアル”

 おしゃれ上級者が好む装いの一つに“デニムonデニム”があります。しかし難易度が高めなうえ、上手に着こなさないとかえって野暮ったく見えがち。「ディオール(DIOR)」が提案したのは色落ちタイプのデニムベストとパンツのセットアップ。いかにもデニムらしい濃いインディゴブルーよりも色を工夫したタイプのほうが“脱カジュアル”向きです。

 効果をさらに高めてくれるのが、シャツとネクタイ。正統派のVゾーン演出のおかげでデニムがスーツ風に。クラシックなバッグでレディー気分を添えて、さらにオーソドックス感を高めています。

レザーブルゾンでパワールックに

 素材でデニムに上質感を添えるなら、レザー(合皮含む)が効果的。秋冬ルックに不足しがちなつやめきも補えるので、アウターでのレザー投入は選択肢に加えるメリット大です。「クロエ(CHLOE)」はハイウエストのデニムパンツに、レザーブルゾンを合わせました。

 革ならではの光沢感と襟周りのボアがリュクス感をプラス。デニムルックに大人っぽさや凜々しさを上乗せしました。ブルゾン丈を選んだおかげでハイウエストの持ち味が強まり、レッグラインがきれいに決まっています。

 クラシックな雰囲気のジャケットやマント、ベスト、ブルゾンで合わせれば、デニムルックに変化をもたらせます。単に古風なアイテムを取り入れるのではなく、ジェンダーレスを軸にミックスするのが今シーズンらしいスタイリングと言えるでしょう。

ファッションジャーナリスト・ファッションディレクター 宮田理江:多彩なメディアでコレクショントレンド情報、着こなし解説、映画×ファッションまで幅広く発信。バイヤー、プレスなど業界での豊富な経験を生かし、自らのTV通版ブランドもプロデュース。TVやセミナー・イベント出演も多い

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