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ロレアル第1四半期は減収ながらもEC戦略などが奏功 新型コロナに素早く対応、打撃は最小限に

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 新型コロナウイルスは今も世界中に前例のない波紋を起こしているが、美容業界の中でも最大手のロレアル(L'OREAL)は新型コロナウイルス対策にいち早く着手し、打撃を最小限に抑えている。3月に医療従事者向けに殺菌ジェルの生産をフランスではじめ、その後他国でもスタート。また、全世界で8万8000人ほど抱える従業員のうち約5万6000人は現在自宅勤務を強いられる中、リモートワークの体制をしっかり整えた。打撃が強かったサロンや専門店などのビジネスパートナーには、売掛金の回収を遅らせるなどして、サポートをしている。また、新型コロナにより影響を受けた女性の支援をはじめ、日本では経済的に困窮している一人親世帯にヘアケア製品約2400本を寄付した。ニコラス・ヒエロニムス(Nicolas Hieronimus)=デピュティ最高経営責任者(CEO)は「新型コロナが中国で広がり始めたころ、早い段階で対策チームを立ち上げた。それにより、さまざまな対策を早くから行うことができた」と振り返る。(この記事はWWDビューティ2020年5月28日号からの抜粋です)

 ロレアルの2020年1〜3月期(第1四半期)決算は売上高が前年同期比4.4%減の72億2520万ユーロ(約8381億円)だった。地域別では、西欧が同7. 9%減、北米が同2.5%減、アジアパシフィックが同2.5%減だった。少しずつコロナショックから脱却しつつある中国市場については、「1月は絶好調、2月は絶不調、そして3月から少しずつ回復してきている。外出自粛でヘアケアとスキンケア製品の需要が高かった。一方でメイクアップはリップカテゴリーを中心に苦戦し、復調には時間がかかりそうだ。市場全体でいうと新型コロナの感染拡大前までは戻っていないものの、ラグジュアリービューティの消費者が活動し始めている」と前向きに話す。また中国市場で学んだことはその後、ほかの地域にも生かすことができたという。「リモートワークに必要なデジタル化やeトレーニングの導入だけでなく、ECの強化などは、ヨーロッパでもすぐに着手した。今は“ポストコロナ”状態になりつつある中国市場を慎重に観測している」。

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