ファッション

「ジョーダン ブランド」のイベントにヴァージルとキム・ジョーンズが登場 学生に送ったメッセージとは

 「ジョーダン ブランド(JORDAN BRAND)」による若者の育成プログラム「ウィングス(Wings)」が米シカゴで開催したイベント「ファッション ディコンストラクテッド(Fashion Deconstructed)」に、「ディオール(DIOR)」のキム・ジョーンズ(Kim Jones)メンズ・アーティスティック・ディレクターやヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)が参加した。

 ヴァージルは、自分自身が「さぼりの常習者だった」と「ウィングス」の学生たちの前で語った。「修士課程の論文を書いていたころ、成果物を貼り付けることで教授に私があたかもそこにいると錯覚させて、私はさぼって10ブロックくらい先でやっていたカニエ(ウエスト、Kanye West)の『College Dropout』のサイン会に行ったことを覚えています」。

 同イベントはヴァージルの地元シカゴで開催された。「自宅から車で来たし、ここから10分くらいのところにあるイリノイ工科大学に通っていた。シカゴは私たちの多くにとって故郷であると同時に、バスケットボールやカルチャー、そしてファッションの世界に貢献している都市でもある」とヴァージルは語る。

 ヴァージルとキムのほか、米プロバスケットボールNBAで活躍する八村塁選手らが参加したパネルディスカッションでは、ファッションとバスケットボールの関係について語られた。ヴァージルは、「ファッションだけの影響を受けているわけではなく、スニーカーカルチャーだけの影響を受けているわけでもない。2つの異なるものを混ぜ合わせることができなくてはいけない」と学生に解説した。

 続けてキムは、「興味や関心のあることを取り込むべきだ。そしてそれらをごちゃ混ぜにして新しいものを作る。その際には自分らしさを出すことが重要だ」とアドバイス。「他人がやるようなことはやるべきではないし、リスクを恐れず挑戦すべきだ。また、他人にどう思われるかなんて気にせず混ぜ合わせて掛け合わせなさい。自分が何を信じるかがしっかりしていれば、他人はついてくるものだ」と語った。

 ヴァージルも「君たちのような若者にとって、またキャリアをスタートさせるタイミングとして現代ほどいい時代はない。君たちのポジションは、私たちが今いるポジションよりもずっと重要だ。デザインすることを通して世界で何が重要かを語るべきだ。サステナビリティ、平等、多様性、これらは大きなブランドが常に語ることだが、すでに遅れている。なぜなら今は君たちの世代が主役であり、この世界は君たちが受け継いでいくものだからだ。決定権は君たちにある。だから私たちの様子をうかがうのではなく、君たち自身が行動を起こしたなら、目の前の箱に入ったツールを使って世界の問題を解決することができるだろう」とエールを送った。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中

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