ケリング(KERING)の2026年1~6月期(上半期)決算は、売上高が前年同期比2.9%減の72億2000万ユーロ(約1兆3429億円)、営業利益は同26.8%減の6億9800万ユーロ(約1298億円)、純利益は同60.0%減の1億9100万ユーロ(約355億円)だった。
四半期別の売上高を既存店および現地通貨ベースで見ると、1~3月期(第1四半期)は前年同期のほぼ横ばい、4~6月期(第2四半期)は同2%増と増収に転じた。
「グッチ」は減収でもアナリスト予想を上回る結果に
上半期の部門別の売上高は、「グッチ(GUCCI)」「サンローラン(SAINT LAURENT)」「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」などを擁する主力のファッション&レザーグッズ部門が同5.2%減の58億ユーロ(約1兆788億円)。売り上げのおよそ40%を占める「グッチ」は、同8.9%減の27億5700万ユーロ(約5128億円)だった。なお第1四半期における既存店および現地通貨ベースの売上高は、ファッション&レザーグッズ部門が同3%減、「グッチ」は同8%減だった。第2四半期には部門全体がほぼ横ばいに、「グッチ」は同2%減とアナリスト予想の同4.7%減を上回る結果となっている。
ケリングのルカ・デメオ(Luca de Meo)最高経営責任者(CEO)によれば、デムナ(Demna)「グッチ」アーティスティック・ディレクターが26年2月に発表した26-27年秋冬コレクションの商品が7月15日ごろから店頭に並んでいる。これはデムナによる初のフルコレクションであり、8月には大掛かりなマーケティングキャンペーンを行う予定だという。
なお、同社は「グッチ」以外のブランドの業績を個別に発表していないが、「ボッテガ・ヴェネタ」は「最も力強い成長エンジンの一つ」と説明。「バレンシアガ」のレザーグッズ部門は、第2四半期に2ケタ成長を遂げたと話した。
ジュエリー部門は引き続き好調
「ブシュロン(BOUCHERON)」「ポメラート(POMELLATO)」「ドド(DODO)」「キーリン(QUEELIN)」のほか宝飾品メーカーなどを擁するケリング・ジュエリー(KERING JEWELRY)の上半期の売上高は同14.5%増の5億2100万ユーロ(約969億円)と引き続き好調。ケリング アイウエアは同4.8%増の9億6500万ユーロ(約1794億円)、テーブルウエアブランドの「ジノリ1735(GINORI 1735)」などを擁するコーポレート&その他部門は同8.5%減の6500万ユーロ(約120億円)だった。
「成長軌道に戻りつつある」とCEO
デメオCEOは、「26年第2四半期は業績が改善し、成長軌道に戻りつつある。ブランドの魅力度や商業性も上向きの兆候が見えてきた。上半期で見ても、断固として実行してきた事業戦略が奏功している。市場環境は引き続き厳しい状況だが、規律と一貫性を持って計画を遂行し、持続的な成長と長期的な価値創出の基盤を構築していく」と語った。
同社は4月、キャピタル・マーケット・デー(投資家やアナリスト向けに長期戦略や財務目標、成長計画などを説明するイベント)をイタリア・フィレンツェで開催し、“リコンケリング(ReconKering、ケリングの再構築)”と題した事業再建計画を発表している。今回の決算発表を好感し、同社の株価は7月30日、前日比14.0%高の285.45ユーロ(約5万3093円)をつけた。