
米「WWD」が発行する「BEAUTY INC」は毎年、グローバル化粧品企業の公開情報を基に「世界のビューティ企業 売上高ランキング トップ100」を発表している。今号は、その最新版を掲載する。2024年は長引く中国経済の減速や消費マインドの冷え込みを背景に、多くのビューティ企業が成長の鈍化に直面した。一方、25年版ランキングでは、市場構造の変化がより顕著になった。ランキングから、世界のビューティ市場の現在地と新たな成長の方向性を探る。(この記事は「WWDJAPAN」2026年7月27日号付録「WWDBEAUTY」からの抜粋です)
世界経済や地政学リスクが不透明さを増す中でも、ビューティは消費財カテゴリーの中で最も底堅い分野の一つであり続けている。しかし、それは決して順風満帆という意味ではない。20年以上にわたり、本ランキングは世界の主要ビューティ企業の売上高を追い続けてきた。その間、ロレアル(L'OREAL)は首位を守り続ける一方、市場を取り巻く環境は大きく変化した。とりわけ25年は、生成AIやTikTokの台頭、関税政策、地政学リスクに加え、世代交代に伴う人口動態の変化やサプライチェーンの混乱、品切れの頻発など、さまざまなマクロ要因が業界に影響を及ぼした。さらに、Kビューティの躍進や皮膚科学(ダーマトロジー)を背景にしたスキンケアの広がり、企業再編が市場構造の変化を一段と加速させている。
25年は、多くの企業にとって厳しい1年となった。スキンケアは伸び悩み、マス市場も厳しい状況が続いた。フレグランスもごく一部の企業を除いて成長が鈍化した。トップ100企業の売上高合計は前年比2.7%増の2589億9000万ドル(約38兆5895億円)となったものの、市場全体としては勢いを欠いた。トップ20のうち、5%を超える成長を達成したのはわずか3社。11社は減収となり、多くの企業が厳しい事業環境に直面した。
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