故ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)のアーカイブを所有・管理する「ヴァージル・アブロー アーカイブ(Virgil Abloh Archive以下、V.A.A.)」は3月21、22日、中国・香港で開催された「コンプレックスコン(ComplexCon)」香港で特別な没入型インスタレーションを展開した。
プロセスを重視したヴァージルの思想を展示
今回のインスタレーションは、2025年9月にパリで開催された故ヴァージルの大規模回顧展「ヴァージル・アブロー:ザ コード(Virgil Abloh: The Codes)」をベースに、プロセスを重視した彼の思想の一部を感じられる3つのテーマで再編集された。“メディア ラボ(Media Lab)”は、生前のヴァージルと親交のあったオランダ人建築家のレム・コールハース(Rem Koolhaas)がデザインし、彼が遺した数百ギガバイトのデータを閲覧することが可能に。そして、“スニーカー テーブル(Sneaker Table)”では彼の代表作である「ナイキ(NIKE)」とのコラボスニーカーを教材として掲示し、“アーカイブ テーブル(Archive Table)”はリファレンスに用いた資料や私物、未公開のオブジェクトを並べることで、プロセスこそがクリエイションの核であることを説いた。
また、日本でも販売が予定されている故ヴァージルと「ナイキ」の最新コラボスニーカー“エアジョーダン 1 ハイ OG アラスカ(AIR JORDAN 1 HIGH OG ALASKA)”とも連動し、特別なギフトショップが設けられて米国外では初展開の限定商品も販売された。
マフズ・スルタン(Mahfuz Sultan)「ヴァージル・アブロー アーカイブ」共同ディレクターは、故ヴァージルが2016年に初開催された「コンプレックスコン」に参加していたことを踏まえつつ、「香港は、故ヴァージルの活動を最初に受け入れた都市のひとつ。彼が、『オフ-ホワイト(OFF-WHITE)』の初旗艦店をオープンした街であり(注:2014年)、その都市で今回のインスタレーションを開催することは、まさに原点回帰のように感じる。『V.A.A.』は、彼の仕事を大切に思う人々に届けることを目的としており、ここはそのコミュニティーが集う場所だ」と説明。また、ボニー・チャン・ウー(Bonnie Chan Woo)「コンプレックス チャイナ(ComplexCon China)」最高経営責任者も、「故ヴァージルは世界中の次世代のクリエイターに強く影響を与え、彼のプロセスを間近で体感できる貴重な機会を、世界に先駆けていち早く設けられたことを誇りに思う」とコメントしている。
なお、今回のインスタレーションは今後、故ヴァージルの活動を振り返るうえで重要な都市を巡回する「V.A.A.ワールドフェア プログラム」の一環として、ロサンゼルスやシカゴ、ニューヨーク、ロンドン、東京などを巡回予定だ。
今年の「コンプレックスコン」香港は、「ラブブ(LABUBU)」をはじめとする「ザ・モンスターズ(THE MONSTERS)」シリーズを手掛ける香港出身のアーティスト、カシン・ロン(Kasin Lung)がアートディレクターを務めている。