
「マックス アンド コー(MAX&Co.)」は、ロサンゼルスを拠点とするウィメンズブランド「サミ ミロ ヴィンテージ( SAMI MIRO VINTAGE )」創設者でデザイナー兼クリエイティブ・ディレクターのサミ・ミロ(Sami Miro)とのカプセルコレクションを2月20日に全国店舗および公式オンラインショップで発売する。
同コレクションは、ミロが得意とするデコンストラクションの手法と、「マックス アンド コー」のクラフツマンシップを掛け合わせ、切りっぱなしのディテールやテーラリングの構造をデザインに生かし、制作過程で現れる「見えない美」を表現したという。アイテムは、ストライプシャツ(5万600円)、デニムビスチェ(6万8200円)、デニムロングスカート(5万600円)、トレンチコート(11万4400円)、デニムブレザー(10万100円)、ロゴTシャツ(3万1900円)、レザーバッグ(9万9000円)、リブタンクトップ(2万8600円)、レザーショートジャケット(同13万2000円)など。多面的な女性像をイメージし、日中から夜までシームレスに活躍するスタイルを提案する。
ミロにコレクションに込めた思いを聞いた。
未完成や複雑さの美学に込めた思い
WWD:「マックス アンド コー」のブランドストーリーの中で最も共感した点は?
サミ・ミロ(以下、ミロ):一番は、「マックス アンド コー」が、大胆かつ好奇心旺盛で多面的な女性像を称賛している点。ブランドのDNAには、スタイルとは人生と共に歩むものであり、決して人を縛るものではないという確信と理解がある。その考え方は、私のデザイン手法や生き方とも非常に一致した。今回のコレクションでは、「マックス アンド コー」のイタリアン・クラフツマンシップを尊重しつつ、普段は隠されているもの――例えばシームや裏地、構造、そして服が完成するまでの中間ステップをあえて露出させた。意図的な荒々しさ、剥き出しの構造、そして磨き上げられた美しさと不完全さの間に生まれる緊張感。そこに私のアイデンティティーを表現した。
WWD:「サミ・ミロ」は、アップサイクルの手法を活用したり、倫理的なサプライチェーンの構築を追求したりとサステナビリティにも積極的だ。今回のコレクションでは、サステナブルなデザイン哲学をどう形にした?
ミロ:私にとってサステナビリティは単なるトレンドではなく、デザインの根幹をなす「枠組み」そのもの。今回のコレクションでは、過剰さよりも「永続性」「汎用性」そして「精密さ」を優先した。それぞれのアイテムは、さまざまなシーンで何通りもの着こなしができ、何年もワードローブに残り続けるように設計した。
WWD:あなたのバックグラウンドを教えてほしい。ファッションデザイナーになろうと思ったきっかけは?
ミロ:私は独学でデザインを学んだ。それが、現在の服作りの全てに影響している。実際に手を動かし、実験し、服を解体しては作り直すというプロセスを通じて学んできた。その好奇心が、「服はどのように作られているのか」「なぜそのように作られるのか」「もっと違うやり方があるのではないか」という問いにも発展した。そうした中で、高いデザイン性とサステナビリティを融合させ、個性や表現の場を創り出すことに可能性を感じた。ファッションは私にとって、自己表現、アクティビズム(社会活動)、そしてストーリーテリングのための「言語」。創造性と目的が交わる場所が私にとってのファッションなのだと思う。
WWD:デザインする上で「多面的な女性らしさ」を大事にしているが、あなたにとって「女性らしさ」とは?
ミロ:私にとって女性らしさは、幾重にも層があり、流動的で、すごく個人的なものだと思う。強さと柔らかさ、構造と未完成、大胆さと脆さ——そうした矛盾みたいなものが同時に成立する。その複雑さが面白い。時が経つにつれて、私の「女性らしさ」の捉え方は、見た目の美学だけではなくて、エネルギーや意志の話に広がった。自律性、自信、そして選択そのもの、という感覚。「多面的な女性らしさ」のためにデザインするということは、女性が自分自身のさまざまな側面を表現できるような服を作ること。このコレクションはまさに、その進化を反映している。女性に「こうあるべき」と指示するのではなく、彼女たちが「どうありたいか」を自由に決めるための余白を提案している。
WWD:このコレクションで伝えたいコアメッセージは?
ミロ:コレクションタイトルは「BECOMING UNDONE」。磨き上げられた完成品だけでなく、そのプロセスを称えることで、変容と汎用性の可能性を探求する内容になっている。衣服の内部構造からインスピレーションを得たこのコレクションは、通常は隠されているものが、完成されたものと同じくらい力強く、美しいということを示している。
その核心にあるメッセージは、自らの複雑さや進化を受け入れた先に、自信と強さが宿るということ。知性、創造性、活動性、そして表現力豊かな「現代のルネサンス・ウーマン」たちを称賛し、彼女たちのあらゆる側面を反映した装いを楽しんでほしい。
