
多くの消費者がフレグランスを購入する場に選ぶのは、気になるブランドの世界観が感じられるブランドの旗艦店、または、さまざまなブランドが比較購買できる百貨店だろう。目に見えない香りを販売するには、店頭の体験価値が重要。プレミアム化が進む市場において、来店をうながし購入してもらうための体験価値の最大化が課題だ。ブランドや百貨店がどのような取り組みを行っているか、プレミアム商況も含め紹介する。(この記事は「WWDJAPAN」2025年6月23日号付録「WWDBEAUTY」からの抜粋です)
JO MALONE LONDON
ジョー マローン ロンドン
FLAGSHIP SHOP
五感に訴える空間とビスポークサービスで“驚き”を提供
「ジョー マローン ロンドン(JO MALONE LONDON)」(以下、ジョー マローン)は、イギリスから2008年に日本上陸以来、日本におけるニッチフレグランス市場をけん引してきた。現在、日本では直営店7店、百貨店に52店舗を展開する“メガニッチ”ブランドに成長している。「ジョー マローン」のテーマの1つが、イギリスらしい“ビスポーク”。それを伝えるために同ブランドが大切にしているのが、店頭での体験だ。昨年、東京・原宿に登場した旗艦店は、イギリスのタウンハウスをほうふつとさせる内装。香りの体験をはじめ、ブランドの世界観に没入できるワンダーランドのような店舗になっている。
ELCジャパンのケネス・タイ(Kenneth Tai)「ジョー マローン ロンドン」ブランド ジェネラル マネジャー(GM)は、「旗艦店は、ブランドをはじめ、各香りの世界観を楽しめる体験重視型の店舗だ。世界観を体感してもらいながら、各消費者に合う香りの選び方やサービスを提供する」と話す。広々とした店内には、香りが楽しめるディスカバリーテーブルやギフト需要などに対応するパーソナライゼーションルームを設置。什器には、“イングリッシュペアー&フリージア”などブランドのアイコニックな香りを表現した引き出しがあり、それを開けると、それぞれの香りのイメージが視覚に飛び込んでくる。
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