志鎌英明が手掛ける「チルドレン オブ ザ ディスコーダンス(CHILDREN OF THE DISCORDANCE)」は、伊・フィレンツェで6月に開催されるメンズファッションの見本市「ピッティ・イマージネ・ウオモ」でショーを実施する。
ショーは6月17日夜、スタツィオーネ・レオポルダを会場に、JFWO(日本ファッション・ウィーク推進機構)との協業により実施する。ブランドの最新コレクションは、ピッティ会場内にある現代メンズウェアの新たなエレガンスをテーマに扱う「Futuro Maschile」セクションでも展示する。
今年1月に実施した前回のピッティでは、「セッチュウ(SETCHU)」の桑田悟史クリエイティブ・ディレクターがゲストとしてショーを実施した。
「チルドレン オブ ザ ディスコーダンス」の志鎌デザイナーは1980年に生まれ、横浜や東京のストリートカルチャーの中で育った。東京のファッション専門学校に通いながら、ストリートスケートボーダー、ラッパー、モデルとして活動し、マルチブランドストアに勤務。2005 年に東京・原宿にオープンしたマルチブランドストア「エーサイクル」のディレクターに抜擢されたことをきっかけに本格的にファッションのキャリアをスタートさせ、ここで約70ブランドのバイイングに加え、ストアオリジナルブランドの企画・制作も担当。11年、自身のブランド「チルドレン オブ ザ ディスコーダンス」を設立した。以降、東京、ニューヨーク、パリなどでコレクションを発表し、17年には東京ファッションアワードを受賞した。
ピッティ・イマージネのスペシャルイベント・コーディネーターであるフランチェスカ・タッコーニは、「『チルドレン オブ ザ ディスコーダンス」は、ここ数シーズン私たちが最も注目してきたブランドのひとつ。数年前、東京ファッションアワードを通じてピッティ・ウオモに初参加して以来、常に関心を持って追いかけてきた」とコメント。「創設者の志鎌氏が持つ独立した視点と、アーカイブへのリスペクト、そしてストリートカルチャーのスピード感を落ち着いた自信とともに融合させる姿勢、未来を見据えたデザインヴィジョンを高く評価している。今回のスペシャルイベントでは、メトロポリタンなリズムとファッションカルチャーが融合し、多様なグローバルコミュニティに向けた現代的な物語がフィレンツェにもたらされる」と述べた。
志鎌デザイナーは、「6月のピッティ・イマージネ・ウオモで私たちのコレクションを発表できることを大変嬉しく思う。私自身、約8年前に東京ファッションアワードを受賞したことをきっかけにピッティ・コミュニティの一員となり、多くのビジネスパートナーとの出会いを生んでくれたこのイベントに、5年ぶりに戻ってこられることに心から感謝している」とし、「私の服づくりは、横浜という港町で培ってきたカルチャー体験を基にしており、そのエッセンスを一つひとつのピースに込めることを意識している。常に“唯一無二”を目指した服作りを大切にしており、これからも日々その探求を続けていきたい」と語った。