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G20大阪サミット「配偶者プログラム」の歌舞伎衣装と安倍昭恵夫人の着用ドレス 天津憂が手掛ける

 ファッションデザイナーの天津憂は、G20大阪サミットの6月29日に安倍昭恵・内閣総理大臣夫人が主催した「配偶者プログラム」(2日目)で披露された歌舞伎の総合演出、衣装、プロダクトデザインを手掛けた。

 大阪府庁本館で開催された特別プログラム「KABUKI 2019 at G20 OSAKA SUMMIT」では、歌舞伎役者の中村米吉が5分間にアレンジされた演目「本朝廿四孝」を披露した。天津はクリエイティブ・ディレクターとして脚本編集、演出、空間、衣装、プロダクトデザインを担当。衣装では、物語の八重垣姫を演じる中村米吉の友禅染めとインクジェットプリントを掛け合わせて柄を起した着物、羅織の帯、3Dプリンターによる髪飾りや白狐のマスク、帯飾り、甲冑かぶとを制作し、2度の早着替え(引き抜き、ぶっ返り)でストーリーに合わせて着物を変化させた。

 天津は「関西のモノ作りに焦点を当てて、伝統的な友禅などの職人技を採用しながらも、3Dプリンターで作った飾りを加えることで、伝統技術と現代の最新技術を融合することで、歌舞伎をモダンにアレンジした。舞台は大阪府庁本館の中央大階段を生かし、見上げて鑑賞できるセットにした。演目の内容を理解していただくため、物語を日本語と英語で書き込んだ扇子を、京都の老舗扇子店の白竹堂に作っていただき記念品として贈呈した」と話す。

 同プログラムには、アルゼンチン、オーストラリア、カナダ、欧州連合(欧州理事会)、フランス、インドネシア、メキシコ、韓国、南アフリカ、トルコ、イギリス、オランダ、シンガポール、スペイン、タイ、ベトナムの首脳配偶者らが参加。日本文化への理解を深めた。

 また天津は、昭恵夫人のドレスは28日と29日の2日間で2着をデザイン。28日は花菖蒲の柄を入れた西陣織りのパープルのドレス、29日は紺色に染めた丹後のシルクを使ったドレスに仕上げた。
 
 天津は1979年大阪府生まれ。2002年東京モード学園を卒業後、フリーのコスチュームデザイナーとして活動を開始。04年にニューヨークへ渡り、米ファッションコンペ「Gen Art International Fashion Design Competition」で2年連続でグランプリを受賞。09年に帰国後、ファッションブランド「エーディグリーファーレンハイト(A DEGREE FAHRENHEIT)」を立ち上げ、10-11年秋冬に東京コレクションデビュー。15年にハナエモリ・アソシエイツで新ライン「ハナエモリ マニュスクリ(HANAE MORI MANU)」を立ち上げ、18年10月までデザインを担当した。これまでも天津は昭恵夫人の着用ドレスの製作を手掛けてきた。