ニュース

シャネルが環境を重視するスタートアップ企業の少数株式を取得

 シャネル(CHANEL)は環境に配慮した素材の開発戦略の一環として、スタートアップ企業のイボルブド バイ ネイチャー(EVOLVED BY NATURE、旧シルク インク(SILK INC.))の少数株式を取得した。

 米国マサチューセッツ州ボストンに拠点を置くイボルブド バイ ネイチャーは2013年創業。同社が開発した液状の天然シルクを用いた“アクティベイテッド シルク”は毒性がなく、化学薬品の代替として基礎化粧品からテキスタイル、医療機器などさまざまな製品に使用されている。18年にはファッションアパレルとテキスタイル市場への進出を目的としたシリーズBラウンドで3000万ドル(約32億円)の資金調達を行った。

 イボルブド バイ ネイチャー創業者の一人、グレゴリー・アルトマン(Gregory Altman)は、「当社がシャネルのサポートを受けられることをうれしく思う。また、ファッションおよびビューティ分野のエキスパートであるシャネルと組むことで“アクティベイテッド シルク”技術の商業化を加速できる」とコメントした。

 サステイナブル製品の需要の高さを受け、シャネルは同分野への投資を強化している。18年には生分解できてマイクロプラスチックを使用しない製品を製造するフィンランドのスタートアップ企業スラパック(SULAPAC)に投資している。また、同年12月にはエキゾチックレザーや毛皮の使用の廃止を宣言している。

 シャネルは「イボルブド バイ ネイチャーとの協業は、当社の革新的な素材の研究を可能にする。また、唯一無二で非常に優れた素材を開発し続けるという当社の目標にも合致する。今回の投資は、環境重視の技術に投資するという当社の戦略の一環でもある」とコメントした。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中